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[Review] The Only She Chapters / Prefuse 73
2011年 04月 24日 (日) 23:24 | 編集

" The Only She Chapters " / Prefuse 73

 ワーカホリックに作品をリリースし続けるスコット・ヘレンによる、プレフューズ73名義としては7枚目となるアルバム。本名義を軸として多くの他名義では本流とは違う音世界を拡散してきた彼だが、ここへきて支流でたっぷりと栄養分を蓄えて本流へと繋がってきているのか。前作でも侵食というレベルでそのような兆候は見せていたが、今作は音楽家スコット・ヘレンとしての新たな物語が立ちのぼってくるような新鮮さを感じ取ることが出来る。まずもってプレフューズ73の代名詞とも言われた、ヒップホップにコンピュータで分解/再構築を行うボーカル・チョップの手法がここにはない。というかそもそもビートの主張が鳴りを潜めている。ビートそのものに音楽的な付加価値を見出した稀代のビートメイカーの作品としては驚きの決断だ。それを封印して表される音世界とは、多層的にして深淵なスコット・ヘレン流音響音楽。アコースティック、シンセ、ノイズ、幾重にも重ねられた音のレイヤーが幽玄さを醸しながら、様々な女性ヴォーカルが時に甘美に、時に生命力を感じさせるように響く。女性の肉声と緻密な音像とが完全に混然とはしていない歪なバランスを形成していて、神聖ささえも感じさせるような。"album-as-female"といったコンセプトありきの企画モノだと思ったら大間違い、ここに彼の実験が結実したことを高らかに宣言していたのだった。

( 2011 )

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