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[Review] A History Of Now / Asian Dub Foundation
2011年 01月 20日 (木) 23:19 | 編集

" A History Of Now " / Asian Dub Foundation

 7thアルバム。ルーツであるバングラビートにダブ、エレクトロニカ、ドラムンベース、パンクロックなどを織り交ぜ確かなミクスチュアリング感覚を提示してきたエイジアン・ダブ・ファウンデーション。幾多のメンバーチェンジと音楽性の変化を経てなお、現在もこうして作品をリリースし続けている。時代遅れになることなくまさにタイトル通り「今という歴史」をサバイブしてきた立役者。そんな彼らが新たに放つのは、普遍化の一枚。
 近年の彼らはメロディアス&ロック化という傾向があったが、今作でもそれは引き継がれている、否むしろ増大しているような。多くの楽曲でラップと共に明瞭なメロディーがあり、それを更にエモーショナルにさせるようにギターが前面に出る。中には所謂ミクスチャーロックを想起させる瞬間があったりと、分かりやすく激しくなっている。いくつかの楽曲ではCHI 2によるストリングスが足され、印象をマイルドにする施しがなされていたり。また、前作から加入したアル ラムジェンがより前に出てきていることも今作の特徴だ。彼のボーカル/MCスタイルは過去に在籍していたメンバーよりも遥かに民族色が薄く、彼らの持っていたマチズモ感を和らげ表現の軽快さへと導いている。そして「テクノロジーの奴隷となることを危惧し、思考することの重要性を説く」アルバムのテーマもかつて人種差別や戦争への激しい抵抗感を示していたことから比べると多少時代に対する歩み寄りを見せているような(テクノロジーというものを完全に否定しているわけではないようなので)。というか正直テーマとしては手垢のついたもので必要に迫られている感じはしないのだが、それがかえって普遍化を促している。
 分かりやすくなっているということで衝撃は確かに減退し、"Community Music"以前の彼らをこよなく愛するADFファンにはあまり訴求しない内容なのかもしれない。しかし冷静に考えてみれば、毎度新鮮味とメッセージ性、そして快楽性を同居させるのは偉業とさえ言っていい。その確固たる独自性は今も失っていない。

( 2011 )

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