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[Review] Swanlights / Antony and the Johnsons
2010年 12月 28日 (火) 14:15 | 編集

" Swanlights " / Antony and the Johnsons

 4thアルバム。前作"The Crying Light"からわずか1年と9ヵ月という短いスパンで発表された今作だが、その楽曲の多くが前作と同時期に作られたものだそうだ。確かにそれが納得出来るほど、方法論は前作のそれを踏襲している。ピアノと歌を中心に配置し、ストリングスと控えめなパーカッションで適度に装飾するという手法。あくまでもミニマルに、シンプルに徹することで歌の存在感が浮き彫りになっている。何気なく流していても、ふとした瞬間に耳を奪われてしまうような歌声の磁場は健在で本当に稀有なアーティストであることを実感する。ただ、今作は前作に見られた崇高=手の届かない世俗を超えた存在としての彼だけではなく、別の面を見せているのが特徴的だ。
 別の面とは何かといえば、動や生といった活き活きとした声の表情のことである。それがポップさに繋がるところまでいっているかは分らないが、少からず今作に聴きやすさをもたらしていると言えるだろう。またそれは包容力や慈しみの感情とも言えて、前述した崇高さや孤独さとの揺らぎの中で奥行きや情感の豊かさに繋がっている。中でも白眉がリードシングルにもなっている"Thank You For Your Love"で、この曲の「生きとし生けるものが幸せでありますように」的な強い肯定が前作には無いエモーションを放出する。一方で"Fletta"ではビョークとの2度目の協演を果たし、たった4分半の中で鬼才同士の対決(敢えてこう書く)による緊張感を生み出している。完成度の高かった前作に負けず劣らずの充実作。

★★★★

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