Deep Impact
音楽全般を扱っています。主に邦楽、洋楽のディスクレビュー。たまに暴走に走ります。
スポンサーサイト
--年 --月 --日 (--) --:-- | 編集
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
COMPLETE SICKS / The Yellow Monkey
2010年 01月 30日 (土) 05:34 | 編集

" COMPLETE SICKS " / The Yellow Monkey

 この20周年を機にイエモンの作品を色々と聴き返してみた(そういう人多いんじゃないだろうか)。で、聴き返してみると、存在していたのが奇跡と思えるような、否、逆に胸張って自分達と同じ時代には彼らが居たんだよって言いたくなるような、稀有な存在だったことを再確認する。黄色い猿という自虐を背にしスタートした彼らは白人が作り上げたロックというものに真摯に向き合いつつも、時にそれを捨て独自のロックというものを模索し続けた。吉井和哉のどこをどう切っても日本的/歌謡曲的な歌詞とメロディーによってある意味変てこな、世界でも類を見ない日本人のロックになった。そしてそれがこの国でビッグセールスを叩き出してしまったわけで、英雄視せざるを得ないのである。そんなイエモンの一つの極致とされる"SICKS"がこの度、リマスターされ、デモが収録され、当時のレコーディング風景と現在のインタビューがDVD化され、完璧なブックレットが付属された完全盤"Complete Sicks"として生まれ変わった。
 リマスターを聴いて気付かされたのが、このアルバムが持っている熱量の凄さだ。というのも、今まで自分はこのアルバムを冷めた、一線世間から離れた場所で傍観しているようなアルバムだと思っていて。むしろ王道へ向かったのはこの後で、今作に関してはタイトル通り病んでいるアルバムとさえ思っていた。それは例の"OK COMPUTER"における「学芸会バンドを撃ち落してやりたい」だとか、"TVのシンガー"だとかダークな言葉や視線が散りばめられていたからだ。勿論曲の密度という意味では昔から興奮して聴いていたのだけどね。しかしリマスターによって音の分離が進んだ音源では、演奏の迫力や溢れるアイデアが瑞々しく迫ってくる。ジャケットが青から赤に変更されたように、燃え滾る炎のような絶頂のバンドが見せる煌きを感じるのである。要は地味でマニアックなんかじゃなくて、変てこだけどど真ん中ストライクっていう地点まで到達するという奇跡的なことをしていたのだなぁと。それに今になって気付くとは・・・実に恥ずかしい。インタビューで吉井和哉が語った「この頃は恐いことが無かった」という言葉が象徴している、聴けば本当の凄さが分かる。
 彼らが好きだった人にはもちろん、彼らに触れたことの無い若い人にも是非手にとってもらいたいリマスターである。が、少々値段が張りすぎるのが問題かな。もっと手に取りやすいように廉価盤も用意して欲しかったところだ。だって日本語のロックが好きで、日本の誇りである今作を聴かないっていうのは本当に勿体無いことなのだから。

( 2010, Remastered )
Comment
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL :
comment :
password :
secret : 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright (C) Deep Impact all rights reserved.
designed by polepole...

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。