2010年
01月
27日
(水)
01:57 |
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" ABBOT KINNEY " / LOVE PSYCHEDELICO
5thアルバム。USベストアルバムを経て届けれらたこのアルバムは、良い意味でシーンを無視した気持ちの良いアルバムになっている。否、彼らのアルバムが時代に併合したり、気持ちよくなかったことはいまだかつて一度も無かったのだが、今作は過去最高に耳なじみが良いかもしれない。生楽器の音がよく響くようにプロダクションされたサウンドに、ところどころ効果的使われるバンジョーやマンドリンの響き、練られたメロディー。割と歪んだロック的なアプローチ(ものすごくステレオタイプだけど)をしていたここ数作から、グッと60-70年代のオールドロックに寄ったといえるのではなかろうか。これはデビュー当時を遥かに凌駕するものであり、原点回帰ならぬルーツ回帰と呼べる。そこに乗せられるKUMIのヴォーカルもデビュー当時の倦怠を抱えたものから比べると朗々と響き、歌そのものを楽しんでいるようなそんな充実感を感じさせる。今年で10周年らしいが、その事実があまり重要でないように思えるぐらい自然体な作品。でも思えば彼らがマイペースでなかったことは無かったわけで、それは一度ブレイクをしたユニットとしてはありえないし、凄いことだと思う。あくまでも音楽ありきを自然体で実行する隠れた高才たちの貫禄の作品。これはふとしたときについつい聴いてしまうだろうな。
★★★★ ( 2010 )
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