Deep Impact
音楽全般を扱っています。主に邦楽、洋楽のディスクレビュー。たまに暴走に走ります。
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Embryonic / The Flaming Lips
2009年 11月 21日 (土) 16:07 | 編集

" Embryonic " / The Flaming Lips

 12thアルバム。最初に白状しておくと自分は"The Soft Bulletin"以降の作品しか聴いていな
い。だからリップスといえば、ヘロヘロなヴォーカルとメロディーが耳につくドリーミーでポップ、カ
ラフルで多幸感のあるサイケ・ロックなのだ。そして、ライヴといえばあのサマソニのライヴなのだ
(ダフト・パンクと被っていたので映像でしか見て無いけど)。例えば風船の中に入るという奇天
烈以外の何者でもない行為がアリになってしまう超多幸的空間がそこにはあった。だから今作
のようなアンダーグラウンドな作品を作ってくるとは思わないし、驚きを隠せない。でも考えてみ
たら、既に20年以上のキャリアがあるマーキュリー・レヴよりも長い活動をしているし(USサイケ
2大巨頭だね)、初期はガレージ・パンクだったらしいのでこういう変化も当たり前なのかも。
 まず、前3作に見られたドリーミーな音像はここには一切無い。印象的だった歌やメロディーは、
重層的なサウンドレイヤーによって隠されている。最早、インストゥルメンタル作品と言っても良
いほどで、そのバンドサウンドの生々しさ、毒々しさは相当なもの。中にはドライヴ感があるもの
もあって、ドリーミーとは違うベクトルのラディカルな音でもって「連れて行く」ことに成功している。
ジャム・セッションから自然発生的に生まれた音を、あまり加工しないというか未完成のまま放
出することによって聴き手の心を通さずに直接脳に響くようなそんな音楽体験がある。「胎生」と
いうタイトルはこの一番原始的な音楽への感情というものを現在に表現したいという、そんな意
思の表れではないだろうか。とにかく2枚組み70分という間、脳が活性化されているような気が
する。
 MGMTなどのブルックリン勢が頭角を現している中、サイケというのは時代の音になりつつある
が、今作はあえてそれを避けることによって独自性を見せつける。この作品はもしかしたら時代錯
誤なのかもしれないけど、この奥行きを無視してはならないと思う。

★★★★ ( 2009 )
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