Deep Impact
音楽全般を扱っています。主に邦楽、洋楽のディスクレビュー。たまに暴走に走ります。
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War Stories / Unkle
2007年 07月 16日 (月) 06:50 | 編集
unkle_warstories.jpg
" War Stories " / UNKLE

3rdアルバム。多くの人にとってこのアルバムは時代錯誤なアルバムと映るのかもしれない。だが
同時に、彼らの再スタートを飾る素晴らしい作品である。さて、今作の内容に触れる前に彼ら、とり
わけ中核を成すジェームズ・ラヴェルの「敗北」から触れなければならない。1stでDJ Shadowと
手を組み時代とマッチした傑作"Psyence Fiction"で大成功を収めた彼ら。しかしDJ Shadow
が抜けて制作された2ndアルバムは過剰な偏見とダンスミュージックの失速という二重苦を強いら
れていた(だから個人的には2ndは過小評価されていると思う)。そしてその結果「アイデンティティ
ーを失った」とまで言わせるほどの状況に陥ってしまう。そんな彼らが今作で向かったのは、70年
代をベースにしたアメリカンロックの「デザート・ロック(ストーナー・ロック)」。その界隈で大物であ
るクリス・ゴスをプロデューサーとして起用、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのジョシュ・オ
ムなどをゲストに呼び、更にはカリフォルニアで録音、まさに再起を賭けたと言ってもいいだろう。

そして今作で鳴らされているのは敗者だけが起こすことの出来る、並々ならない怒りと陰鬱さだ。
その意味ではデザート・ロックというのは作品に激しさや荒々しさをもたらしているし、持ち前のベ
ースやビートに対する嗅覚はスピード感やスケール感をもたらしている。またアンクルといえば豪
華なゲストが顔を揃えることが話題になるが、今作も今までと同じぐらい豪華である。だけど、今
までのようなコラボレーションによるマジックを起こすのではなく、「アンクルとしての音」を鳴らす
ため、増幅させるために共演しているように聴こえる。マッシヴ・アタックの3Dが手がけるアートワ
ーク(この時点で個人的には買いなんだよなぁ)もまた然りだ。つまり、今作は明確なヴィジョンを
以って制作された芯の通った作品であり、長い時間を費やすことによって過去最高に深みがある
作品なのだ。この迷いの無さがまた凄まじい賛否両論を生みそうだが最早時代に翻弄されない
彼らは強いだろう。怒りと戦いのアルバム"War Stories"、時代錯誤だろうが何だろうがこの時代
で最も強度のある音楽のひとつである。

★★★★☆ ( 2007 )
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