Deep Impact
音楽全般を扱っています。主に邦楽、洋楽のディスクレビュー。たまに暴走に走ります。
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Artist Pickup 05 : L'Arc-en-Ciel
2006年 07月 08日 (土) 14:00 | 編集
皆さん「 Artist Pickup 」のお時間です。早いもので今回でもう5回目です。
毎回コメント頂けて非常に参考になっております。それでは今回のアーティストは・・・

larc01.jpg
初期の光当てまくり!っていう写真よりもこっちの方が凛々しくて良いですね。
( 左から yukihiro [Drums] , hyde [Vocal] , tetsu [Bass] , ken [Guitar] )


L'Arc-en-Ciel ! 初の邦楽アーティストですね。このブログで紹介しているの中では、
最も日本でポピュラーな音楽だと言って良いと思います。というか、ちゃんと聴いたことは無く
ともラルク・アン・シエルという名前は誰もが知っていますよね。一時期はアイドル的な人気も
ありましたし。でも、実は凄く奥が深いアーティストなんですよ。それこそ洋楽にも通ずる部分
も多く持ち合わせていますし。それに今年は、なんと結成15周年!アニヴァーサリーイヤー
ということで、1994年リリースの"Blurry Eyes"から1998年リリースの"Forbidden Lover"まで
の当時8センチで発売された15タイトルの12cmシングルでの再発が決定!(これって果たして
必要なのかー?)
・・・・というわけで、未だにちゃんと聴いたことない方、とりわけロック好きな
方には、これを是非読んで頂いて、彼らを知るきっかけになってもらえればと思います。


larc02.jpg
このアー写好きなんだよなぁ。背景も良いですよね。

彼らの音楽をちゃんと聴くようになったきっかけは、意外にもHydeのソロアルバム"Roentgen"を
聴いてから。日本人が作ったとは思えないその世界観は、それまでラルクをただのアイドルバンド
だと思ってた自分に大きな衝撃を与えました。そして逆に遡るように、本体のラルクを聴いてみる
と「こっちもすげぇな」と思うようになり、聴かずに決め付けていた自分に反省しましたね。

彼らの魅力を言葉にするのは難しいですが、敢えて言葉にするなら音楽性の広さですか
ね。基本的にはロックバンドですが、何せメンバー全員が作曲者なので出てくる曲も相当バラバ
ラです。ハードロック、ニューウェーヴ、インダストリアル、クラシック、などを貧欲に取り込んで、
それこそバンド名でもある虹のような鮮やかな感じ。時には激しく、時には甘く、時には幻想的、
でもあくまでもポップで必ずどこかに誰もが入り込める隙が存在しているのが彼らのすごいところ
です。またHydeの歌声も大きな魅力です。デヴィッド・シルヴィアンに大きく影響を受けた歌
声で、彼の詩とこの声(とルックス)が楽曲の世界観をブーストさせていると言っても良いでしょう
(正直、安定はしていませんが調子が良いときは神がかって良いです)。でも、ラルクは一日にし
てならず。ここへたどり着くまでは相当な試行錯誤がありました。では、その歴史を振り返ってみ
ましょう!ただ彼らのリリースしている量はかなり多いので、かいつまんで紹介していきます。

まず彼らは DUNE ( 1993 ) でデビューしました。とてもダークで幻想的なサウンドでラルクの
原点ここにあり、という感じです。ただ個人的には、いまいちパッとしない印象。そしてDUNEに続く
Tierra ( 1994 ) でメジャーデビューしました。前作よりは遥かに開かれた作品で、良い具合に
ポップと幻想が融合されています。シングルカットされた"Blurry Eyes"では最もそれが顕著に現
れています。ただなんとなく突き抜けない感じがあるのは本人達が迷っていたのでしょうか、続く
heavenly ( 1995 ) はかなり煮え切らない感じになってしまいます。まさに過渡期といった感じ
で歌謡ロックのような曲が並びます。しかし、True ( 1996 ) で大きな変貌を遂げました。まさに
吹っ切れた感じでポップさ、音楽性ともに飛躍的に進歩しました。"Caress of Venus"なんて、い
かにも邦楽的なメロディにハウスっぽいトラックをくっつけるなんていう業も繰り出しています。と
いうかここまで変わるなんてなにがあったんだ!?という感じですよね(笑)それだけ気合が入っ
ていたということでしょうね。正直これはどーなのよ?っていう曲もありますが、ラルクは確かにこ
こで大きな一歩を踏み出し、またブレイクした事も確かです。・・・しかしそんな大事な時期に当時
のドラムであったsakuraが薬物所持で逮捕、沈黙の時期へと入っていきます。と、この4作がいわ
ゆる「初期」と呼ばれる時期です。個人的には、ラルクの歴史の中ではそんなに好きな時期じゃあ
りません。初期ファンの方には悪いですがやはりアレンジが中途半端ですし、PVやアー写も凝り
すぎていて目を当てられないのが正直な感想です。平たく言えばヴィ●ュアル系っぽいていうか
(笑)好きになったら後追いするという感じで良いと思います。

HEART
" HEART " ( 1998 )

その後、現在のドラムでもあるyukihiroが加入。ラルクは、このアルバムに再起を賭けました。そん
な時期に製作されたのですから、当然ダークな方面へと向かっていきます。事件が逆に功を奏して
と言っては語弊がありますが、ラルクはよりソリッドでハードなロックを奏でるようになりました。世界
観にも統一感があり(最後の2曲以外)、アルバムとしての完成度、純度としてはまたひとつ高みに
上った感じがします。またこのアルバムで触れなければならないのは"虹"という曲の存在。長い沈
黙を破った曲で、ラルク史上最もドラマチックな名曲。「まだここじゃ終われないんだ」という思いが
音だけで伝わってくるよう。ロックが好きな方は今作以降を聴けば良いんじゃないでしょうか。

ark
" ark " ( 1999 )

その後、ラルクの活動はすごいことになっていきます。3枚同時シングル、2週連続シングル、そして
2枚同時アルバム(!)アイドルでもこんなリリースしませんよ普通(笑)また、この頃のラルクは出し
惜しみすることなく勢いに乗っていましたね。まさに絶頂期。で、"ark"は2枚同時アルバムの一つで
すが、そんな勢いがそのまま封じ込められたような勢いのある作品です。冒頭の2曲はまさに神の
啓示。" Forbidden Lover "のじわりじわりと盛り上がっていく感じはゾクゾクしますし、"HEAVEN'S
DRIVE"のグニャグニャベースの痛快さには何故か笑いすら込みあがってきます(笑)あと最終曲
"Pieces"もこれぞラルクのバラードという感じで素晴らしい曲ですね。その他の曲も、打ち込み、ハ
ワイアンと何気に実験的ですが、ちょっとポップすぎて僕は苦手です。このCDを取り出すときに
は冒頭2曲だけ聴いて、またそっと棚に戻すことが多いです(笑)

ray
"ray" ( 1999 )

でもその煮え切らなさも、双子アルバム"ray"を聴いてしまえば吹っ飛んでしまいます。今作はラル
クから、ダーク、幻想、退廃の3つのみを抽出した作品で非常に濃密な世界が広がっています。アル
バムのトータリティ、クオリティ共に"ark"とは比べ物にならないぐらい良いです。特にこのアルバム
の中心にもなっている3枚同時シングルが素晴らしい。"Honey"は最初から最後まで突き抜けるロッ
クチューン。中盤の張っちゃけ具合が好き。"花葬"は絶対にラルクしか奏でられない耽美で、暗く儚
いバラード。曲の雰囲気、輪廻を歌った歌詞、共に素晴らしいです。名曲。"浸食"はプログレかっつ
うぐらいに転調を繰り返す曲。これがシングルってありえない・・・。この3曲をトップチャートにぶち込
んで、このアルバムを200万枚売ったって言うのはすごく意味があることなんじゃないかと思うんで
すけど。もしラルクの中で一枚選べって言われたら、やはりこれを選んじゃいますね。

REAL
" REAL" ( 2000 )

だけど、やはりそれだけのメガセールスを叩き出すと次の作品のプレッシャーが半端じゃ無くなる
わけで。一往にしてダークな作品が生まれますが、今作はかなり踏ん張った方なんじゃないでしょう
か。確かにジャケはなんかあっち向いちゃってるし(笑)サウンド的にも、歌詞的にもへヴィな楽曲が
多いですが、"NEO UNIVERSE"のようなド・ポップな曲だってあるわけですし。ちゃんとある一線を守
って戦っていた気がしますよラルクは。ただ、やっぱりここが限界って感じもするし、聴いてて結構重
い気持ちにはなりますね。制作もかなり辛かったみたいだし。そして、2001年に映画の主題歌である
" Spirit Dreams Inside "を出して(このPV面白かったんだよなぁ~)、この後ラルクは長い冬眠
期間に入ってしまいます・・・・・。

Smile
"Smile" ( 2004 )

復活シングル"READY STEADY GO"を聴いたときは嬉しかったなぁ。各自のソロが忙しくなったり、
集大成ベストを出したり、集大成ライブなんかをやってたので、もしかすると解散しちゃうんじゃない
かと思ってたんですもん。待ってて良かった!と思わせるような晴れやかな曲でしたし。続く"瞳の
住人"もモロにラルクって感じでしたし。で、"Smile"もそんなラルクでいられる喜びが伝わってくるよ
うな幸福感に満ちた作品です。退廃さ、ダークさは影を潜め過去のファンにはあまり気に入られてい
ない作品ですが、この肉体感や幸福感は力を与えてくれます。一番サクッと聴けるアルバムかもし
れないですね。僕はこれはこれで好きですが、良くも悪くも試運転といった感じで、当時は「まだ
まだこんなもんじゃないよなぁ」なんて思っていました。

Awake
" Awake " ( 2005 )

そしたらさすがラルク、やってくれましたよ。10年選手のラルクがまさかこんな素晴らしい作品を出
すなんて誰が想像できたでしょうか(まぁやってくれるとは信じてましたが)。個人的には"ray"の次
に好きな作品ですね。いや、でも感動具合で言ったら一番かもしれない。シングル曲もアルバム曲
も全て4人で結晶化したような素晴らしい曲づくしで、お世辞抜きで捨て曲なし。前作が気に入らな
かったファンも相当好きみたいですね、今作は。そりゃそうですよ、本気汁を感じるような疾走感の
ある曲、ため息が出るような美しい曲、ほどよくアバンギャルドな曲、と実に「ラルクらしい」曲が詰ま
ってるんですから。それぞれお気に入りの曲は違うと思いますけど、僕はやはり"叙情詩"にグッと
来ましたねぇ。まさにラルクの美意識が発揮されたような名曲で、かつ新しい風も運んでくるような曲
だったから(PVも最高傑作というぐらいに素晴らしいですよね)。なんだか書いてて"ray"より思い入
れが強いんじゃないかと思ってきました(笑)


と、こんなに長くなるぐらい魅力が詰まったバンドなんですよ。もし、ちゃんと聴いてそれでも合わな
かったら仕方ありませんが、食わず嫌いで聴かないのは非常にもったいないバンドです。邦楽ロック
ファンはもちろん、70年代ロックファン、近年の耽美系ロックファンにはたぶんストライクゾーンなんじ
ゃないかと思います。あんまり押し付けるのは良くないと思いますが、何故かラルクは人に薦めたく
なるんですよねぇ(僕から嫌って言うほど薦められたある人、ごめん 笑)。僕みたいにソロから入るの
も一つの手ですし、出来るだけ多くの人、とりわけ洋楽ファンに触れて欲しいバンドではあります。
レンタルも出来ますし、今は便利な時代なんですから、ねぇ?(笑)では最後に・・・

ラルクはただ顔だけが良いバンドじゃないんだ!

-関連ページ-
L'Arc-en-Ciel 公式ページ
楽曲試聴 (公式)
Comment
この記事へのコメント
L'Arc-en-Cielって、「ビジュアル系」と呼ばれる事をメンバーは嫌っているのに、世間的には「ビジュアル系」みたいな捉らえ方されてますよね。

ただ、(ラルクの事はあまり詳しくないですが)音を聞いてみると、ルックスだけのバンドではない事がはっきり分かりますよね!

個々のメンバーもしっかりとした技量を持っていますし、「見た目が嫌いだから」という理由で聞かないのは勿体ないような気がします。
2006/ 07/ 08 (土) 14: 54: 01 | URL | ゆう # -[ 編集 ]
そうそうそうそう、と何度もニヤつきながら読ませていただきました(笑)
rayはほんとに素晴らしい作品ですよね。リリース当時よりも今のほうがその魅力がわかるようになりました(歳のせいでしょう)。花葬、侵食、最高ですね。あとラスト2曲いばらの涙、the silver shiningなんかもかなり好きです。
そしてAwake、私もこのアルバムで感動しました。正直近年は「昔好きだったから買ってる」ようなところもあったんですが、これを聴いてこの人たちはまだまだやれる、と嬉しくなりました。
いいバンドですよ、ほんと。
2006/ 07/ 08 (土) 19: 29: 53 | URL | きょん # -[ 編集 ]
>ゆうさん
世間では、ルックスが良いバンド=ヴィジュアル系みたいな認識になってますからね~。
確かに初期の頃の彼らはそういわれても仕方が無い部分があったかもしれませんが
今になってそういわれるのは、正しい評価を得てないなぁという感じがします。

>きょんさん
やっぱりrayが一番好きですねぇ。もちろんシングルも良いですが、ラスト2曲も素晴らしい
ですよね。日本のシーンでああいう音楽が売れたのは後にも先にもあれが最後でしょうかね。

でもAwakeも素晴らしいですね。あんまりダークさを感じることは無いですが
バンドに対する満足感を感じられる作品ですね。次は一体いつになるのか分か
らないんですが、毎回彼らの新作は楽しみにしてます。
2006/ 07/ 09 (日) 15: 03: 22 | URL | Fafnir # z1uogJ6Q[ 編集 ]
なるほどー。
Fafnirさんは『ray』が一番お好きですかー。
自分は何だろうな?と考えてみたのですが、結局の所よく分かりませんでした。なんじゃそれ、てな感じですが。最初にちゃんと買って聴いたのは『REAL』なので、あのしんどい感じのへヴィーな前半構成には痺れるしアレで嵌った気はします。当時の、観客を突き放した感の溢れるライヴも、ロック!!な印象を受けました。未来は感じなかったけど、単純にめちゃくちゃカッコ良かった。そしてそこから過去の作品へ遡っていきましたクチですので(笑)。

全員素晴らしいプレイヤーであるのみならず作曲者でもあるっていうのは本当に奇跡だと大袈裟だけどつくづく感じます。近年は、今までアイドル扱いして彼らを正当にロックバンドとして評価してこなかった雑誌等もその姿勢を変えてきているのが嬉しい限りで。
なんだかんだ言って、自分達のスタイルを貫きながら変貌を続けしかもチャートの上位に新曲をブチ込んで来るなんてスゴイ!大好きだ!と、記事を読んで改めて思いました。
2006/ 07/ 11 (火) 19: 23: 24 | URL | kontiti # -[ 編集 ]
自分はray好きですねぇ。作品としてリピートすることに耐える作品なんですよね。
逆にREALは相当気分が乗ってないと聴けないんですよね。ライブは見たこと無いんで
羨ましいですねぇ~(映像でしか見たことありません)。今のライブなら充実感漂って
そうですねぇ。やっぱり女子率が高いんでしょうか?(笑)

大袈裟ですけど本当にラルクは日本のシーンにとって奇跡だと思います。自分たちの
スタイルを突き通して、かといって時代に逆らうことも無く、しっかりセールスは叩き出す
っていう。もっといろんな人に聴いてもらいたい、そんなバンドですね。自分も大好きです。

2006/ 07/ 11 (火) 23: 34: 50 | URL | Fafnir # -[ 編集 ]
こんばんは!
メチャクチャ濃い記事ですねー。
まさに大作って感じで、Fafnirさんの記事に込めた思いが伝わってくるようです。
こういう姿勢は僕も見習いたいなぁと思いますね。
Hydeの歌唱力は、ヴォーカリストの僕から見ても嫉妬を覚えるくらい物凄いですね。
歌唱にはお腹から出す声と、喉から出す声があって、高音になる程、喉声になりがちなんですけど、
Hydeの高音はお腹からの声で、しかも美しいという。
メロディセンスも幅広いしアーティスティックなバンドだと思いますが、J-POPの枠組みを度外視した「好き放題アルバム」が聴いてみたいです。
昔出たリミックスアルバムが個人的には好きでしたね。
2006/ 07/ 12 (水) 01: 25: 57 | URL | K # -[ 編集 ]
>Kさん
「濃い」んじゃなくてただ単に「長い」んです(笑)リリース量が多いので仕方ないですが。
実際、これ書くのに二日を要しましたから。さすが10年選手。

"Neo Universe"なんかもろにそういう感じの歌唱法ですよね。だからこれを歌うことは
素人の自分には確実に無理なんですね(笑)う~む、プロならでは。

ラルクはアースティックなのにJ-POPとして成立しているから魅力的なんですよ~。
好き放題アルバムなら、HYDEソロを聞いてみてはいかがでしょうか?かなり
好き勝手やってますよ。記事にもあるように自分はHYDEソロから入りましたし。
2006/ 07/ 12 (水) 01: 49: 51 | URL | Fafnir # lRbgAw2c[ 編集 ]
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