Deep Impact
音楽全般を扱っています。主に邦楽、洋楽のディスクレビュー。たまに暴走に走ります。
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[Review] Mood Algorithms / Dday One
2011年 11月 28日 (月) 23:54 | 編集

" Mood Algorithms " / Dday One

 LA出身の自称・「サンプリスト」にして、DJ/プロデューサーのDday One。あのカット・ケミストが惚れ込み、本人に自ら連絡をとってアナログを入手したという逸話の持ち主である。既に"Loop Extensions"と"Heavy Migration"という2枚のアルバムが発表されていて、今作は3枚目となる。ただ3枚目と言ってもオリジナルの音源は90年代後半に制作されたものなので未発表音源集と言ってもいいだろう(ややこしい・・・)。今の若者が存在を知っているかすら怪しいカセットテープから発掘され、伝統的なサンプリング手法で以って鳴らされた粋なビート・ミュージック。
 最も比較しやすいのは巷でも言われている通り初期のDJ SHADOWだろう。確かに所謂アブストラクト・ヒップホップという範疇で語られる音ではあると思うので、その指摘はもっとも。だが、このサウンドの温かみのある質感にはオリジネイター/フォロワーを超えた愛着が湧いてきてしまうのだ。DJ SHADOWから遊び心や渋さを減退させ、ベースを全面に出しグルーヴを優先させているのが特徴的。また、キレイ目のジャジーな上物の絶妙な乗せ具合も素晴らしいが、何よりも素晴らしいのはビートだ。硬質でストイックなビートが醸す何とも言えないスモーキーなムードには中毒性が備わっている。DJ SHADOWが初期とは異なる路線に邁進し、フライング・ロータスが宇宙へ行き、プレフューズ73がヴォーカルを刻まなくなった今、今作がもたらすものは最早懐かしさしかないのかもしれない。が、今作にひしひしと感じる音楽への愛情と、職人的に音に拘る姿勢には抗えない魅力を感じる。

( 2011 )

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[Review] Crazy Clown Time / David Lynch
2011年 11月 17日 (木) 23:08 | 編集
davidlynch_crazyclowntime.jpg
" Crazy Clown Time " / David Lynch

 まさかこのブログでデヴィッド・リンチを扱うことになるとは。説明不要だとは思うけど、アメリカの映画監督として名が知れ渡っている人物である(個人的に、彼の監督作では圧倒的に初期作が好き。「イレイザーヘッド」、「エレファントマン」、「ブルーベルベット」あたり)。その彼が1月のEPに続いて、フルアルバムを完成させた。これまでの音楽活動は部分的な参加に留まっていたので、まさかソロアルバムまでという驚きを隠せないのだが、ただ確かに以前も―(記憶が正しければ)マルホランドドライブのDVD特典映像で―自身と音楽との関わりは強く映画制作と音楽制作の類似性について(かなり主観的に)語っていたはず。それを考えれば、こうして音楽制作に注力するというのも頷けるか。当然、作曲とプロデュースはリンチ自身によって行われている。
 作曲も手がける映画監督といえば、チャップリン、クリント・イーストウッド、ジョン・カーペンター、シルヴァン・ショメ辺りが浮かぶだろうか。彼らは自身の映像の世界観にマッチする形で、「映画のための音楽」を作ってきた。が、今作は根本的にそれらとは趣きが違う。映像を引き立たせる意味での「映画的な音楽」ではなく、音楽それ自体がまるで映画のワンシーンのようなのだ。実に様々な工夫を凝らして、リンチ的な世界観が形作られていく。銃声、呻き声などの効果音、不安定にエフェクトされたヴォーカル、快楽的なエレクトロの使い方、響きを効かせたギターサウンド、乾いたドラム。アメリカ郊外の悪夢を描いてきた彼ならではのドライで、不安定で、暗い、しかし必ず分りやすいところも配置するという彼の映画を観たことがある人ならリンチ的と納得できるはず。近年音楽でここまで風景を描いた作品は稀で、成る程音楽家顔負けという評価も全く外れていない。音楽が持つイメージに興奮したのは久々で、聴く度に虜になっていく。

( 2011 )

[Review] Conditions of My Parole / Puscifer
2011年 11月 06日 (日) 22:39 | 編集

" Conditions of My Parole " / Puscifer

 2ndアルバム。アメリカ随一の変態バンド(もちろん誉め言葉)トゥールのフロントマンであるメイナード・ジェームス・キーナンによるサイドプロジェクト、プシファー。人を食ったようなユーモア、恒常的なプロジェクトではないが故の自由度、そして何よりもメイナード師匠ということで何ともヘンテコなアルバムであった前作"V Is for Vagina"。念仏のようなヴォーカルを披露したり、日本語の"Dozo"がなぜか登場したり、本隊とは違ったおふざけ感に戸惑いつつも軽い気持ちで楽しめるようになっていたように思う。そして今作もプロモ映像やジャケットを見るとナンセンスなユーモアは肝となっているようだが、サウンドには変化がみられる。カントリー、へヴィ・ロック、エレクトロニカを持ち込んで怪しげなサウンドを作り上げてはいるのだが、歌がより伸びやかになり、コーラスが豊かになり、音の要素が整理されていることで聴きやすさが増しているような。浮遊するようなシンセの中でメイナードの美声を味わうことのできる"Tiny Monsters"、"Monsoons"、"Oceans"などはいつもとは違った穏やかさがあり良い。一方で"Telling Ghosts"や"Toma"はへヴィロックらしいカタルシスを十分に感じられる。制作にはメイナードの息子から、ジョン・セオドア、Telefon Tel Avivのヨシュア・ユーステスまで実に様々な人が参加しているのだが―恐らくヴィジョンを共有していたのだろう―とっちらかった印象はまるでない。正直言ってファン向けのアイテム以上の価値はないかもしれないと思っていたプシファーだが、ここまで堅実に良いアルバムを作ってくるとは予想外だ。

( 2011 )



[Review] Evanescence / Evanescence
2011年 10月 23日 (日) 22:03 | 編集

" Evanescence " / Evanescence

 3rdアルバム。今思い返してみても、エヴァネッセンスの登場はなかなか衝撃的だった。アメリカでゴシックメタルが市場で受けるというインパクトと、同時にメジャー感のあるサウンド/アレンジに完成されたものを感じた人も少なくないだろう。その後本場ヨーロッパのバンドが脚光を浴びたり、ゴシックメタルブームは実際に起きたわけで彼らの功績の大きさを再認識する。ここ日本でも彼らの人気は飛び火していたし、一部のアニメソングなどへの影響もかなり分かりやすい形で表れている。しかもその有効性を未だ保っていることは今作が全米1位を獲得した事実が証明しているが、確かにゴシックとしてもラウドロックとしても最もとっつきやすい部類であるので大きいファンベースを持っているのかも。ただそんな待望されている状況とは相反してバンド内部にはゴタゴタがつきもので、オリジナルメンバーはヴォーカルのエイミー・リーを除いて去ってしまった。最早エイミー・リーバンドと化してしまったエヴァネッセンスがここへきてバンド名をタイトルに冠するのは、一級の皮肉なのか彼女曰く最強の布陣だという自信の表れなのか。
 確かにそんな彼女の言葉通り、今までで最もバンドサウンドをフィーチャーしている。メタリックなリフと太いドラミングがドスドスと響くサウンドは、成る程アメリカンラウド/メタルの覇者の勢いを内包していると言えるだろうか。一方でゴシック要素はかなり薄まっているのだが、要所要所でピアノやストリングス、シンセが効いているためこのジャンル特有の暑苦しさ(もっと言えばダサさ)を回避することが出来ている。そして何よりもエイミーの歌である。やはりこれ無くしてはエヴァネッセンスはエヴァネッセンスたりえないと思えるほど魅力的だ。迫力と情感を併せ持ったハイトーンな歌唱から、悲しみを纏ったかのようなヒヤリとする冷たさで訴えかける表現など多くのアメリカの歌手が持っていないものを持っていると感じさせてくれる。ミディアムテンポでドラマ的な盛り上がりを見せる"My Heart Is Broken"、"Lost in Paradise"などはそれをたっぷりと味わえる佳曲になっているかと。とはいえあまりにイメージ通りに進む今作に金太郎飴的なものを感じざるを得ない。良く言えば洗練された、悪く言えばのっぺりとした音像が続く展開を飽きを感じずに聴くのは難しい。彼らの尊敬するKornのようにとは言はないが、ジャンルレスでアクセントになるような楽曲がもう少しあれば・・・(エイミーの歌声って例えばダブステップのようなベースミュージックやビョークのようなエレクトロニカとも相性が良いと思うのだが)。若しくは1stの"Hello"のような本気で怖いと思うような怨念めいた、しかし最上級のメロディーがあるような楽曲とか。5年という歳月もあり決定打が期待されていただろうが、残念ながら1枚目の衝撃には遠く及ばない。

( 2011 )

[Review] I'm With You / Red Hot Chili Peppers
2011年 09月 03日 (土) 16:50 | 編集

" I'm With You " / Red Hot Chili Peppers

 10thアルバム。既に多くの人が思い入れたっぷりのレビューを書いている世界最強バンドについて、そこまで思い入れの無い私が語るというのはなんだか怖いのだけども書きたいので書こう。個人的には"Blood Sugar Sex Magik"は若さと成熟が頂点でクロスしてなおかつキャッチ―さも取り入れた至極の名盤だと思っているけど、"Californication"以降は曲毎にお気に入りはあるけどアルバムとしてバンドの姿勢としてそこまで面白くないという意見で。"Stadium Arcadium"に至っては発売当初は喜んで2枚ともリピートして聴いていたものの、次第にビッグバンドならではの横柄さが気になり始め退屈ささえも感じるようになってしまったという。
 とはいえやはり「ジョン・フルシアンテが脱退したレッチリ」には人並みに興味があって、ジョシュ・クリングホッファーを迎えて一体どんなサウンドに変わっているのか。結果から言えば、ジョンの抜けた穴を隠しきることはできないが、哀愁路線を突き進めテクニックと経験で着実にポップに仕上げた一枚になっているかと。隙間を絶妙に利用し枯れを演出しながらもキメるところではキメてきたジョンとは違い、ジョシュのプレイは実に堅実。エフェクトを加えたサウンドで新しい味付けを足しつつ、一方でリズム隊を裏方で支えるかのように控えめに弾いている。ギター以外の楽器もマルチに駆使する器用さで楽曲の幅を広げてはいるものの、「メンバー」になりきっていないようなまた逆にバンドにとっての異物にもなっていないようでまだまだ試運転感たっぷり。一方で盤石のリズム隊は今作でもその凄さを発揮していて、特にフリーのディスコティックなベースラインはバンドに瑞々しさをもたらしている。楽曲の根幹がフリーとアンソニーに委ねられていたようで、その意味ではフリーファンとっては涎物の一枚となっているのか。世間ではスルメ盤と言われているようだけども、個人的には「たこわさ盤」でいつも食べないけどたまに食べると美味しく、ちょっとツンとした個性があるという風に感じた。

( 2011 )

[Review] Sky Full of Holes / Fountains Of Wayne
2011年 09月 01日 (木) 18:16 | 編集

" Sky Full of Holes " / Fountains Of Wayne

 5thアルバム。ザ・ポップソング職人が帰ってきた。2ndからリリースには4年のブランクを(意図的ではないにせよ)設け続けていているが、間が空いても彼らに対する信頼は変わらない。数年ぶりに会った親友?居酒屋のほっけ焼き?例えはなんでもいいが、要は彼らが作る楽曲にはシーンの動きやトレンドとは関係のない普遍性と抗えない魅力がある。今作にも多分に漏れない。キラキラとした、だがしかし捻りのあるメロディー、頑張りすぎないヴォーカルと演奏。過剰な装飾をしないのにも関わらず説得力のある楽曲を作り続けているのには前述したように職人気質なところが見受けられ、これはこれで一本筋の通った凄みを感じる。さて今作の作風だが、打ち込みを導入して多少煌びやかであった前作とは打って変わって、アコースティックな響きとオールドロック風味に味付けされたものに。イントロのたまらんギターから彼ららしいコーラスへと突入する"The Summer Place"、絶妙な落ち着きと柔らかさを持つ名曲"Richie And Ruben"の他、カントリーや西海岸のような陽気さをまとった佳曲が並ぶ。リミッターを外したようなポップさや衝撃的な音像というのは無いけれども、ふとした時についついリピートしてしまう、そんなアルバム。やっぱり好きだなーこのバンド。

( 2011 )

[Review] If Not Now, When? / Incubus
2011年 07月 11日 (月) 00:06 | 編集

" If Not Now, When? " / Incubus

 結成20周年を迎えるインキュバスの7thアルバム。活動休止を経て5年ぶりに届けられた本作は、「経済」、「気品」、「空間」、「抑制」といった言葉のやり取りの中で生まれたようだ。またフロントマンであるブランドンによれば「今までインキュバスが生み出してきたどの作品よりもダークでスロウ」、「ロマンチックで豊かな音のラブレター」などとも表現されている。確かに1曲目"If Not Now, When?"からして今までの彼らとは一味違う。遠くから聴こえてくるようなエフェクトから次第に音数が増えていき、ブランドンの歌声が伸びて恍惚の瞬間が訪れる際の美しさにいきなり度肝を抜かれる。その余裕ある楽曲の構成には、前作のオープニング"Quicksand"からの明らかな進化を感じ取ることが出来るだろう。その後もイントロからして落ち着きのある穏やかな名曲"Promises, Promises"、通底音のようなアンビエントとアルペジオを筆頭としたバンドサウンド、そして歌声が三位一体となる"The Original"、過去との接点を一番分かりやすく表しながらもより自然体なサウンドで貫禄を感じさせる"Adolescents"などメンバーの言葉通りのサウンドが聴ける。そして白眉は"In The Company Of Wolves"で、7分を超える尺の中でサイケデリックへと突入していく展開は心地よすぎてどうにかなってしまいそうになるほど。

 全編、細部に工夫は凝らされているものの、あれもこれもというのではなく優れた彫刻のように無駄がない。そのため一音一音が洗練された、非常に鮮やかで美しいものとして聴こえるのだろう。ファンの中には今作の落ち着きを単なる地味さとして捉える人もいるかもしれない。確かに彼らが過去に残した荒馬のようなロックサウンドは多分に魅力的だ。だがもし時間があるのなら、今作で「獲得したもの」、「到達した領域」について考え直してみてほしい。それはバンドがプレイしたサウンドで以ってアトモスフェリックな音像を構築するということ。言い換えればロックで風景を描き切るという野望。世の様々なバンドのように電子音を導入して世界観を広げるでもなく、名の通りロックのフォームから逸脱して新しいアプローチを探るポストロックでもなく、あくまでもロックバンドとしてそれをやろうとするところにこのバンドの真価がある。ラップメタル全盛の頃にリリースされた"Morning View"も既にそうしたことを狙った作品であったし、"Look Alive"でのインストや"Sick Sad Little World"や"Earth To Bella"などの楽曲でも推し量ることが出来た。そういった軌跡を踏まえると今作の楽曲達がより一層輝いて見えてくるとともに、唯一無二の頂へと登り始めたのではないかという気さえしてくる。「今じゃなきゃいつ?」というタイトルも彼らのそんな気概を表しているのではないだろうか。音楽集団でありながら、同時にバンドという形態を愛する彼らだからこそ作り上げることが出来た傑作。

( 2011 )

[Review] Gold Cobra / Limp Bizkit
2011年 07月 03日 (日) 21:05 | 編集

" Gold Cobra " / Limp Bizkit

 6thアルバム。09年のオリジナルメンバーでのリユニオンから、数々のフェス出演&ライヴを経てウォームアップを完了、ついにオリジナルメンバーとしては11年ぶりとなるアルバムの登場だ。前作はサウンドの要ウェス・ボーランドの破壊的なギターリフは聴けていたものの、作品の雰囲気がシリアスだったためイマイチ感が拭えなかった。が、今作では彼らが元来持つなんちゃってチェケラッチョな軟派感と、筋肉(演奏力)だけで押し切るような勢いが満載されている。使えるものは使っていくフットワークの軽さ、革新性よりもノリ、これこそラップメタルの魅力のひとつだと思うのでやっと帰ってきたという感慨が湧いてくる。かつてのリンプを期待する人にはもってこい、前のめりなリフが刻まれる"Get A Life"、"Why Try"、アメリカのバンドならではのずっしりとしたリズムがキャッチ―なフレーズと絡む"Shotgun"、流行りのオート・チューンを「とりあえず使ってみた」"Autotunage"など、いたずらっ子だったあの頃を感じ取ることが出来て思わずニヤリとしてしまう。タイトル曲"Gold Cobra"のPVでの全くの無意味さ、ジャケットの趣味の悪さもらしくて良い。
 とはいえ新機軸は全く無いし、老いというものにも決着を着けられていない中途半端さがあるのも事実。これで再度世界を席巻することは恐らく無いだろう。ただ、あの頃に青春を過ごした一部の人へのサービスとしてはこれ以上ないくらいのものであることは間違いない。ほとんど絶滅寸前なシーンの中で、あえてストレートに持ってきたその勇気に乾杯。

( 2011 )

[Review] Gloss Drop / Battles
2011年 06月 12日 (日) 01:03 | 編集

" Gloss Drop " / Battles

 2ndアルバム。バンドの頭脳とも言えたタイヨンダイ・ブラクストンが脱退し、3ピースとなったバトルス。やはりその影響は色濃く出ているのか。まず、サウンドがかなりシンプルになっている、前作から比べると直ぐにその音数の少なさがわかるだろう。もともとあったマテリアルの中からタイヨンダイのパートをすべて削除し数か月の突貫工事で制作されたというのも頷ける。その分プレイヤーとしてハイになったメンバーの努力はすごくよく見えて、相変わらず強靭なドラミング、細やかな陽性のフレーズなどが随分と瑞々しく響いてくる。それがゲスト・ボーカルやトロピカルなサウンドと相まって、過去最大にポップな作品になっているんじゃないだろうか。まあ簡単な話、汗水たらしながら笑顔で演奏する彼らが見えてくるような感じ。一方で、タイヨンダイが抜けた穴の大きさもここにははっきり表れている。彼が在籍していたバトルスにはジャンルレスにトラックを構築していく遊び心があり(ソロ作"Central Market"でも発揮されていた)、それが彼らを所謂マス・ロックを超えた異形の音楽というところまで押し上げていた。今作にはそれがないので部分部分で興奮することはあっても、曲全体、アルバム全体としてインパクトを覚えることがない。後半には大分集中力が途切れてきて、右から左へとなってしまうのが正直なところ。「楽しい」「凄い」けど「面白くない」ということなんだろうな。

-関連記事-
・[Review] Central Market / Tyondai Braxton

[Review] Destroyed / Moby
2011年 06月 05日 (日) 01:11 | 編集

" Destroyed " / Moby

 8thアルバム。本人曰く、「街から人が消え去った深夜2時のサウンドトラック」だという今回のアルバム。収録曲のすべてはツアー中滞在したホテルで書かれたものだそうだ。彼は過去にまんま"Hotel"というタイトルを使用していたこともあったし、"Last Night"では過ぎ去った祭りの後の寂しさを表現していたし、どうやら人工的な空間の中での孤独感というテーマに思い入れがあるらしい。モービー自身の手によるジャケットもどこかSFチックな無機質さを感じさせるし、うん、同じくツアー中に制作されたゴリラズのアルバムとは趣が違う。リバーブするビートに物憂げなシンセが重なる1曲目"The Broken Places"から静寂なアンビエントが展開されるが、アルバム全体もそのトーンで統一されている。四つ打ちの"Sevastopol"、ソウルフルな女性ヴォーカルをフィーチャーした"Lie Down In Darkness"、自身の上手くはないが味はあるヴォーカルが披露されている"The Day"など、メロディックで安心して聴ける「静サイドの」モービー節。この人の作る耳なじみの良い美しいシンセはやはりたまらなく魅力的だ。とはいえここ最近の彼の作品には退屈さを感じることもあって、"18"以降の作品ってシャッフルされてもどのアルバムに入っている曲かすぐには判別できないほどのマンネリ感は漂っている。70分という収録時間の長さもあり、本当にファンしかついていけない領域に突入しているような。


-関連記事-
・[Review] Wait for Me / Moby
・[Review] Last Night / Moby

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