Deep Impact
音楽全般を扱っています。主に邦楽、洋楽のディスクレビュー。たまに暴走に走ります。
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2012年ベスト映画
2013年 01月 04日 (金) 00:41 | 編集
 あけましておめでとうございます。あまりブログは更新できませんが、2013年もよろしくお願いします。 年間ベスト映画20を発表します。「劇場で観た映画」というのがルールです。ではどうぞ。

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マイケル・ジャクソン THIS IS IT
2009年 11月 24日 (火) 04:15 | 編集

『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』
監督 : Kenny Ortega
出演 : Michael Jackson, Nick Bass, Daniel Celebre, Mekia Cox 他
( 2009 )

-Story-
2009年6月、1か月後に迫ったロンドンでのコンサートを控え、突然この世を去ったマイケル・
ジャクソン。照明、美術、ステージ上で流れるビデオ映像にまでこだわり、唯一無二のアーテ
ィストとしての才能を復帰ステージに賭けながら、歌やダンスの猛特訓は死の直前まで繰り
返されていた。(シネマトゥデイ)


 とあるホームページからも明らかなように、実はこの映画は皆に望まれたものではなく、賛否
両論の中公開された。実際に鑑賞してみても、ドキュメンタリーとしては明らかに「伝える」という
行為に欠けているだけでなく、ライヴ映像としても完璧なものとは言えない。リハーサル映像から
構成されたことを考えれば当然で、これははっきり言って未完成の作品である。だが、それがガッ
カリさせるような気持ちを起こさせるのではなく、むしろ妥当なものとしてこれを受け入れることが
出来る。その理由は冒頭のある言葉="for the fans"。そう、これは最後の瞬間を垣間見たい
とするファンへの映画であって、真実を伝えるものではない。体が衰弱してたとか、他殺なのか
どうなのかといった問題については他のメディアに任せればよいのだ。

 マイケル・ジャクソンはスーパースターである、この事実がスクリーンで何にも隠されることなく
映される。確かにリハーサルで、本域でパフォーマンスをしていないのは分かるのだが、それで
もダンスのキレ、歌声の確かさは超人級(リハでもあんなに歌っているとは思わなかった)。とい
うか、ちょろっとサウンドチェックで歌うだけでパフォーマンスになってしまう、そんな業を見せ付け
られたような気がする。また、本当に細かい演出にも気を配り、徹底的に良いものにしようとする
プロフェッショナルな姿勢も興味深かった。しかしその姿勢が謙虚かつ冷静であればあるほど胸
が痛むような気持ちになる。あまりにも孤独に見えたからだ。「夢がかなった」と大はしゃぎする
ダンサーの中で何か(又は自分と)と対話するように歌い、踊る彼の姿が脳裏から離れない。

 とにかく、マイケル・ジャクソンという人生はここに幕を下ろした。今作を見て、彼は最後までキン
グ・オブ・ポップであり続けたことが分かった。今後もう、こんな人は現れないだろうと思う。

・Set List
01. Wanna Be Startin' Something
02. Speechless (a small bit of it)
03. Jam
04. They Don't Care About Us
05. Human Nature
06. Smooth Criminal
07. The Way You Make Me Feel
08. I Want You Back/The Love You Save/I'll Be There/Shake Your Body (Jackson 5 Medley)
09. I Just Can't Stop Loving You
10. Thriller
11. Beat It
12. Black or White
13. Earth Song
14. Billie Jean
15. Man in the Mirror

- Ending -
16. This Is It
17. Heal The World


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"King of Pop - Japan Edition"レビュー
U23D
2009年 03月 14日 (土) 16:15 | 編集

『U23D』
監督 : Catherine Owens, Mark Pellington
出演 : Bono, The Edge, Adam Clayton, Larry Mullen, Jr.
( 2008 )

-Story-
世界的ロックバンドU2の、「ヴァーティゴ・ツアー」の模様を最新のデジタル3D技術を駆使
して収めたコンサート・フィルム。南米4か国で行われた公演に総勢140人のスタッフが密着
し、U2の躍動感あふれるパフォーマンスや観客の熱狂を映し出す。監督は、長年彼らのツア
ーにかかわってきたキャサリン・オーウェンズと、代表曲「ワン」のPVを手掛けたマーク・ペリ
ントン。ライブに居合わせたかのような臨場感を体感できる3D映像は圧巻だ。

実にU2らしい見せ方ではないだろうか。最新技術を駆使したスタジアム・ライブ映像というの
は。ZOO TVやポップマートや、エレヴェーション、そしてこのヴァーティゴ・ツアー、実に様々な
ステージ演出に拘ってきたU2だからこそ成しえる偉業と言ってしまっていいだろう。冒頭の
「エブリワン!」というSEと地鳴りのような歓声、そして登場する4人の姿、そしておなじみの
「ヴァーティゴ」のカウントでライブはスタート。飛び出すボノとサラウンド感たっぷりのサウンド
が一度に迫ってくるのを「おぉ!」という感動無しでは見られない。その後も定番曲とこの当時
の最新曲を織り交ぜながら、まるで手が触れそうなボノ、俯瞰で見るドラムセット、巨大さが
分かる会場、文字が飛び出す演出など、3D映画ならではの魅力を見せていく。見終わった後
には本当にライブへ行ったかのような心地よい疲労感すら残る。

ただ、念を押して言いたいのは、今作は「最高の生の追体験」もしくは「3Dアート」であって、
「3Dエンターテインメント」では無いということだ。3D映画というのは自分の見解では飛び出す
絵本のようなもので、見る側のワクワク感や驚きというのを刺激しているものだと思っている。
それに比べ本作は地味といえば地味だろう。カット割を少なめにしてゆっくりとした絵になって
いるし、飛び出す演出って言うのも少ないし。でも今作の狙いを考えれば当然。それはライブ
の追体験だからだ。立体で見ることによって、まさにその場にいるような感覚にさせること、
その点に関しては完璧に成功している。歓声を多く入れたサウンドと、客側からの視点が
多いのもそれを目指したからだろう。この手法は色々な人が真似したいと思っているに違い
ない。客としても見てみたいので他のアーティストの皆さん、どんどん真似してくれ。

そして何よりも偉大なのはU2である。この4人の絵になる説得力ってなんなんだろうか。
30年間現役、メンバーチェンジ無しのバンドだからこそ成しえるんだろうか。
とりあえず、U2が好きな人は絶対に見るべき、そして「U2?うーん聴いたことはあるけど」
っていう人は多分U2が好きになると思うのでだまされたと思って見て欲しい。あと、これは
劇場で見ないと魅力半減どころか9割減ぐらいになってしまうので、必ず劇場で見るべき。
ただ、唯一つの難点を言っておくと、席で座って静かに見なければならないこと。これは
結構キツくて、本当は立って、ノリノリで見たい!
映画 : ダークナイト
2008年 08月 17日 (日) 05:43 | 編集
Why So Serious?
『ダークナイト』 ( The Dark Knight )
監督 : Christopher Nolan
出演 : Christian Bale , Heath Ledger, Gary Oldman 他
( 2008 )

- Story -
悪のはびこるゴッサムシティを舞台に、ジム警部補(ゲイリー・オールドマン)や
ハーベイ・デント地方検事(アーロン・エッカート)の協力のもと、バットマン(クリス
チャン・ベイル)は街で起こる犯罪撲滅の成果を上げつつあった。だが、ジョーカー
と名乗る謎の犯罪者の台頭により、街は再び混乱と狂気に包まれていく。最強
の敵を前に、バットマンはあらゆるハイテク技術を駆使しながら、信じるものすべ
てと戦わざるを得なくなっていく。


この映画が本国アメリカで大変なことになっているらしい。これを書いている時点で
国内4億4150万ドルの興行収入、歴代3位(!)だそうだ。上にはスターウォーズ、
タイタニックが構えている。恐らくタイタニック号は沈まないだろうが、スターウォーズ
を抜く勢い。いやはやお祭り騒ぎだ。でも、そんなことすら当然と思えるぐらい、この
作品は面白い。否、面白いという言葉では足りないほどに深みと重厚感のある、
傑作である。でもはっきり言って売れる映画じゃないと思うのだけど。アメリカって
音楽もそうだけど、たまにこういうのが評価されたりするから侮れない。というか病ん
でるねイラク以降のアメリカは(笑)

前作「バットマン・ビギンズ」も悪とは何かを考えさせられるシリアス路線だったが、
今作のシリアス具合はその比じゃない。普通の映画における「(派手さ、CGを使う箇所
が、主人公のモテモテ具合が)パワーアップ!」とは違った意味の強烈な進化がここに
はある。この映画は私達の常識、良識がいかに脆いものかを暴き、正義と悪とは何な
のかを超えて、正義を遂行する意味と言うのさえも考えさせてくれる。バットマンが嫌わ
れ、悩み、負けそうになるのだ(何に負けそうになるかは見てのお楽しみ)。こんな壮大
な物語ををバットマンという器を壊さずに(むしろバットマンだからこそ出来た)、脚本が
破綻せずに最後まで駆け抜けるのだから恐れ入るというか・・・・最高だぁ!!!!
まさかアメコミモノでこんなものを見られるとは思ってなかった(スパイダーマンの映画
もよく出来ていたけど)。

そして、今作を凄い所へ高めたのは言うまでも無くヒースレジャー演じるジョーカーだろう。
気に入った台詞を全て挙げたいぐらいぐらいだが、未見の人に悪いので止めるとしよう。
分かりやすく例えれば、ヒースレジャーのジョーカーはレクター博士(羊たちの沈黙)、ロイ
・バッティ(ブレードランナー)並にヤバイ。人の良心というものを嘲り、人の死に何の価値
も見出してなく、混沌をもたらすコイツは何でもアリなのだ。何かにとり憑かれたようなその
演技は、一言一言台詞を紡ぎだしていく度に恐怖と鳥肌を誘う。こういう演技を見られる
映画は早々無い。噂では次回のオスカーをヒース・レジャーが獲るのではではないかと言
われているが、そんな賞はどうでもいいだろう。月並みな表現だけども、記録よりも記憶に
残るような演技をした事実の方が重要だと思う。この今後ずっと語り継がれるような作品を
遺作に出来たことは本人にとっても誇らしいことであろう(もちろんもっとこの先も彼の演技
を見てみたかったが)。賞賛と共にご冥福をお祈りします。ただ、一方でジョーカーの過去、
破壊行為を犯す理由については語られなかったので共感できないという意見もある。自分
はジョーカーは最早人間ではなく「狂気そのもの」として描かれていたと思っているので、
その辺に違和感は生じなかった。

とにかく長尺でもそれを全く感じさせない完成度。いい映画2,3本分を見たような感動を
自分は得ることが出来た。軽い気持ちで見られる映画、正義対悪という単純な構図、細か
い設定、が好きな人は駄目かもしれないが、多くの映画好きはたまらない映画だと思う。
ぜひ劇場で鑑賞して欲しい。自分は劇場で一度見て、ブルーレイを買う決意までしたが
近々2回目の劇場鑑賞へ行くつもりだ。
ブレードランナー購入!
2007年 12月 16日 (日) 06:46 | 編集

【10,000セット限定生産】『ブレードランナー』製作25周年記念
アルティメット・コレクターズ・エディション・プレミアム(5枚組み)


か、買ってやったぞ!

購入しましたブレードランナー製作25周年記念ボックス。定価24,000円!色々と割引があって
何とか2万円は切りましたが、凄い出費。自分へのクリスマスプレゼント(レディへの新作&ボ
ックスセットもクリスマスプレゼント 笑)。以下収録内容は密林さんから抜粋。

-収録コンテンツ-

■現存する本編5バージョン全てを収録!

1.リドリー・スコットが製作25周年を記念して再編集。
『ブレードランナー ファイナル・カット』(2007) 初ソフト化

2.劇場公開前のリサーチ試写で使用された、
オリジナル本編『ブレードランナー』ワークプリント(1982) 初ソフト化

3.オリジナル劇場版『ブレードランナー』(1982) 初DVD化

4.オリジナル版から削除された残酷シーンなどを追加した
インターナショナル劇場版『ブレードランナー 完全版』(1982) 初DVD化

5.音声・画質初リマスター『ディレクターズカット/ ブレードランナー 最終版』(1992)

■長編ドキュメンタリーや豊富な映像特典が満載!

1.新作長編ドキュメンタリー『デンジャラス・デイズ:メイキング・オブ・ブレードランナー』

2.初収録メイキング映像、フィリップ・K・ディックのインタビュー(音声)、
ポストプロダクション映像 他


■ここでしか手に入らない!豪華オリジナルアイテムをブレードランナー
仕様オリジナル・ブリーフケースに封入!!

封入アイテム

・オリジナル「スピナー」フィギュア

・オリジナル「ユニコーン」フィギュア

・オリジナル・チェンジング・レンティキュラー

・リドリー・スコットからの手紙

・オリジナルフォルダー入りシド・ミード 画コンテ集(5-8枚)

・ブックレット(20p)

・デジパック5枚組+アウターケース



・・・昨日買って空けてみましたが、これは消化に時間が掛かります。でもその価値アリ
です、もちろん。偉大なるオタク根性に幸あれ!
映画 : 父親たちの星条旗
2006年 11月 05日 (日) 17:51 | 編集
flagsofourfathers.jpg

『父親たちの星条旗』 ( Flags of Our Fathers )
監督 : Clint Eastwood
出演 : Ryan Phillippe , Jesse Bradford , Adam Beach 他
( 2006 )

- Story -
第二次世界大戦の重大な転機となった硫黄島の戦いで、米軍兵士たちはその勝利のシンボル
として摺鉢山に星条旗を掲げる。しかし、この光景は長引く戦争に疲れたアメリカ国民の士気を
高めるために利用され、旗を掲げる6人の兵士、ジョン・ブラッドリー(ライアン・フィリップ)らはた
ちまち英雄に祭り上げられる。


戦争映画というのはとても難しいジャンルの映画だと思う。まず、圧倒的なリアリティを求められる
し、極限状態を画面で表現しなければならない。身も蓋も無い言い方をすればその時点で制作費
が膨大なものとなってしまう。それに加えて兵士の苦悩、現状に対するアンチテーゼ、正確な歴史
認識まで求められる。一切の嘘が通じないのだ。だから戦争映画の8割は面白くない。面白くない
戦争映画の多くは単なるド派手なアクション、お国万歳、気の抜けた台詞、このうちのどれか(また
は全部)で覆い尽くされている。だから戦争映画を見るというのは、重い現実を受け止めるというの
という理由とは別に緊張感を持って見なければならない。さて、そこでこの「父親たちの星条旗」。
結果から言ってしまえば、これは「プライベートライアン」「ブラックホークダウン」以来の傑作だ。

まず頭を殴られたようなショックを受けたのは戦闘シーン。さすが「プライベートライアン」のスピル
バーグが制作がかかわったということで張り詰める緊張感には圧倒された。特に硫黄島上陸シー
ンの迫力は映画館でなければ100%感じ取ることは出来ないだろう(その分見る人を選んでしまう
かもしれない)。ただこの映画が素晴らしいのは戦闘シーンだけじゃない。クリント・イーストウッド
という人間の戦争に対する誠実さがこの映画からは溢れ出している。公式ページで見られる発言
にこう書いてある。「私が見て育った戦争映画の多くは、どちらかが悪正義で、どちらかが悪だと
描いていた。しかし、人生も戦争も、そういうものではないのです。」これは試合で敗北したボクサ
ーの人生とは何か描いた「ミリオンダラーベイビー」から引き継いでいるイーストウッド監督の現在
のテーマだ。この映画でも、国旗を掲げ英雄視された兵士の苦悩を描くと共に、政府の欺瞞に満
ちたキャンペーンを辛辣に批判している。アメリカ人監督にも関わらず、こういった姿勢を提示でき
るというのは本当に素晴らしい。

唯一苦言を呈するとすれば、あまりにもドキュメンタリータッチに描きすぎて、登場人物に感情移入
できず、映画的な盛り上がりに欠けることだろうか。確かにラスト30分からエンドロールにかけての
イーストウッド監督らしい「乾いた」映像はすごく印象的であった(このときのギター一本のBGMが
最高)が、映画中盤で本国と戦地を交互に描いていくところは人によっては混乱してしまうかもしれ
ない。ただ、その辺の「人間ドラマ」という部分は後編である「硫黄島からの手紙」を期待したい。今
作で徹底的に排除されていた「日本人の顔」にも迫ることが出来ているだろう。つまり、二つで一つ、
2作を見てからこそこの映画を正しく評価できるのかもしれない。

戦争と英雄、歓迎と苦悩、人間存在とは何なのか、臆することなく浮き彫りにした傑作。
映画 : コラテラル
2006年 09月 20日 (水) 23:24 | 編集


『コラテラル』 ( Collateral )
監督 : Michael Mann
出演 : Tom Cruise , Jamie Foxx 他
( 2004 )

-Story-
ロサンゼルスで平凡なタクシー運転手として12年間働いてきたマックス。だがそんな彼が乗せ
た客は、夜明けまでに5人の殺しを依頼された殺し屋ヴィンセント。このヴィンセントの“足”にな
らざるを得なかった彼だが、ついにスキをついて反撃に出る!


まさに出会ったと言っていい。見終わった後に全身に震えが来るのを止められなかった映画は
久しぶりだ。世間の評価など関係なし、もう諸手をあげて傑作だと叫びたい。緊迫した映像、匂
いを残す男たち、運命を感じるストーリー、シーンにぴったりの音楽、美しい街。この映画の魅力
を挙げているとキリがない。もしかすると、ここまで世間の評価を気にせずに諸手を挙げて絶賛
できる映画に初めて出会ったのかもしれない。

この映画に「リアリズム」や「派手なアクション」を期待しているなら間違いなく見ないほうが良い。
ストーリーの構築性だって結構曖昧なものだ。トムクルーズ演じる殺し屋は殺し屋というには確か
に間が抜けているし、アクションもきわめて地味だ。だが、そんなことはこの映画を見る上で大して
問題じゃない。この映画で重要なのは男同士の漆黒の意思の衝突だからだ。価値観の違う二人
が善悪を超えて衝突しお互い変わり生長する。そこで生じるダイナミズムに酔いしれる。現実世界に
囚われたチマチマしたリアリズムも、視覚に頼った表面的な派手さも要らない。あるのはプロフェッ
ショナルとして、男として、人間としての精神だけ(特に最後のシーンはテクニックではなくまさに意
志の衝突を見せ付ける鳥肌もののシーン!)。物語に女らしい女が出てこないことからもわかるが、
これは完全に・・・・・・・・・・・「男の世界」だ。とここまで書いてきてわかる人はわかるだろうが、これ
は完全に荒木飛呂彦の「ジョジョ」の世界だ。元々この映画を見るきっかけがSBR最新巻の表紙
の作者欄だったわけだが、ここまでピッタリと自分のツボをついてくるとは思わなかった。特にこの
映画の後半で運命が絡まっていく様を見るとき、SBR第8巻においてジャイロがリンゴォに立ち向
かうのを読んでいるときに感じた興奮と同じものを感じた。漫画を知っている人はこれが何を意味
するか分かるだろう。

マイケル・マン監督の作品を見るのはこれが初めてだが、いきなりフェイバリットな監督となってし
まった。というか今まで見てなかったことが可笑しいと思えるぐらい自分のツボにはまる世界観。
「ヒート」「インサイダー」などの他の代表作もある程度このテーマを扱っているらしいので遡ってい
くのが楽しみで仕方ない。ちなみに最新作のマイアミ・バイスは微妙みたいね。
映画 : ダニー・ザ・ドッグ
2006年 06月 18日 (日) 22:39 | 編集
dannythedog.jpg

「ダニー・ザ・ドッグ」 ( Danny The Dog )
監督 : Louis Letterier
出演 : Jet Li , Morgan Freeman , Bob Hoskins, Kerry Condon 他
脚本 : Luc Besson
( 2005 )

-Story-
5歳の時に母親から引き離されバートに育てられたダニー。彼はバートの金儲けの道具として戦う
ことしか知らずに生きてきた殺人マシーン。首輪をつけられ、地下に閉じ込められて生きてきた。彼
の心を動かす唯一のものはピアノ。ピアノによる旋律の記憶が頭から離れない。ある時、盲目のピ
アニスト、サムと出会う。音楽、そしてサムと彼の養女、ヴィクトリアに触れ、ダニーは初めて、人を
愛することを知る。そして明かされるダニーの母親を巡る衝撃の過去。こらえきれようのないダニー
の悲しみと怒り。過去を取り戻すため、愛する人を守るため、今、ダニーの最後の戦いが始まる!


まずジェット・リーのアクションが素晴らしい。さすが中国全国武術大会五連覇の腕前ということで
ワイヤーアクションに頼らない「本物」のアクションシーンを見せてくれる。以前から彼の出演してい
る作品には目を通していたので彼の運動能力の高さには毎回感心していたのだが、やはり今回も
凄い。とにかく動きが、速い。これなら本当に大勢が攻めてきても勝てるんじゃないかと思わせるよ
うなキレのある攻撃、パターンの多さなど、見ていて本当に飽きなかった。

だが、今作ではアクションが素晴らしい作品というだけでは無く、人間ドラマを描く作品としても優れ
ている。というかアクションよりも人間ドラマのほうに重きを置いていると言っても良いだろう。映画中
盤でダニーが闘犬から「人間らしさ」を取り戻していくところは特に素晴らしかった。多くを語るわけ
ではなく、特別なことをするわけではなく(ダニーにとっては特別だが)、日常の中からゆっくりゆっく
りと失ったものを取り戻していくところは、見ていて胸が熱くなった。

その場面に深みを与えたのは、他でもない、モーガンフリーマンの存在だろう。盲目のピアノ調律師
という設定だが、目が見えない分、他人が見えない部分が見えるとても大きい存在だ。大物であるに
もかかわらず、出しゃばり過ぎず、かといって目立たないわけでもない。こういった繊細な演技が出
来る人のことを「名優」というんだろうな。また彼の言う台詞もシンプルながら胸に突き刺さる。「人は
時として幸せなだけじゃ駄目な場合がある、過去を断ち切らなくては」、「ピアノとは人間なんだよ、強
く叩けば悲しい音がでる」など陳腐になりかねない台詞を、ごく自然と紡ぎ出せるのは凄い。

後半のドラマティックな展開と、感動のラストシーンは見てからのお楽しみにしてもらうとして、最後
にジェット・リーの新境地開拓を祝福しておこう。彼は今までアクションばかりに焦点が当てられる俳
優だったが、今作を見てもらえればその演技力も確かなことが分かるだろう。闘犬から人間に成長
するという珍しい役柄を見事に演じきっているのだから。彼の出演作を最初に見たときは、個人的に
「ネクスト・ジャッキーチェン」としてハリウッドに挑戦するアジア人俳優として期待したものだったが、
今作を観てそういうものを遥かに飛び越えたところにいることがわかった。今から少し時が経って彼
の俳優人生を振り返ったとき、今作は彼の転機作として記憶に刻まれていることだろう。

蛇足になるが、音楽ファンとしてはBGMにも注目したい。全編音楽を担当しているのはなんとマッシ
ヴ・アッタク!とはいっても"100th Window"同様関わっているのは3Dだけだが・・・。なぜこれをマッ
シヴ名義で?という疑問が頭をよぎったが、なんだかんだいって素晴らしい。戦いと日常との対比
を上手く音楽によってブーストさせていたと思う。というか何よりもツボなんだ、彼らの音楽は(笑)
ちなみにサウンドトラックも全編彼らの音楽なので興味がある人はどうぞ。
映画 : ヒトラー ~最期の12日間~
2006年 06月 11日 (日) 21:29 | 編集
アルバイト先がレンタル業ということもあり、激安でDVDが借りられるので早速利用してみました。
最初の利用がこれとは少々物好きという気がしますが、ずっと見たかった作品だったのです。最近
のハリウッドには無い「主張ある作品」で面白かったです。これからもたくさん借りてくると思うので
面白かった作品はこうして感想を述べたいと思います。それではドウゾ。



「ヒトラー ~最期の12日間~」 ( Der Untergang )
監督 : Oliver Hirschbiegel
出演 : Bruno Ganz , Alexandra Maria Lara
( 2004 )

-Story-
1945年4月20日、ベルリン。ソ連軍の砲火を避けるために、ヒトラーはドイツ首相官邸の地下要塞
に退却していた。すでに正常な感覚を失っていたヒトラーは部下に実現不可能と思える作戦を熱く
語っていた。離れてゆく側近、近づくソ連軍。ついに敗戦が目の前に来ていた・・・。


僕はナチズムを支持してはいないが、ヒトラーという人物については非常に興味がある。ヒトラー自
身に関してのみならず、ヒトラーを生んでしまった背景、ユダヤ人大量逆殺:ホロコーストなどにも
興味があって過去の様々な著作を読み漁ったりしているぐらいである。20世紀最大の狂人として世
界中に知れ渡っているヒトラーだが、本当にそうだったのか。実際の人間像はどうだったのか。この
映画では、それをヒトラーの秘書や側近など、周りの人々のの目を通して描いていく。

結果から言ってしまえばやはりヒトラーは狂人である。戦況が劣勢になってからは誇大妄想的な
狂言を繰り返すし、とても常人とは思えない感情的な意見を部下に叩きつける(この辺のブルー
ノ・ガンツの演技は本当に素晴らしいと思う)。だが、同時に今まで語られなかった人間的な部分も
かなり多く描かれている。冒頭のシーンの秘書を面接した時の優しそうな笑顔からして今までのヒ
トラー像からはかけ離れたものだが、次々明かされる事実に驚きを隠せなかった。だからといって
ヒトラーは許されるべき人物ではないし、今作でもそういう風には語られていない。

今作で語られているのはこの戦争の責任はヒトラーだけにあるのではなく、ヒトラー政権を生んだ
国民にもあるという至極シンプルな考えだ。実はナチス党というのは合法的な方法で政権をとった
政権である(人道的に酷い行いをしたというのはまた別のこと)。正式な選挙の手続きを踏んでいる。
だから、まさにドイツ国民が選んだ政党なのである。その事実をドイツ人の監督がこうして自己批判
を含めて描くというのはとても勇気がいることだろう。実際に批判的な意見も相当あったらしい。僕は
その勇気を称賛したい。だが、「今更ヒトラーを描いてどうするの?」と思った人も多いに違いない。

が、それは違う。現在のアメリカを考えてみて欲しい。2003年からブッシュという男がイラク戦争を
推し進め続けている。大量破壊兵器の発見、イラクに秩序をもたらすとして派兵したはずが、結局
大量兵器も発見できず、平和には程遠い現状がある。兵士が疲れ果て、ようやく支持率も低下の一
途をたどっているが、ブッシュを選んだのも間違いなくアメリカ国民である。この映画ではその現
状をも辛辣に批判しているような気がしてならないのだ。逆に、半世紀以上も前の出来事が未だに
有効性をもって現在に語りかけるというのは、すごく悲しい事実である。1945年ドイツと共に敗戦した
国として、また現在イラク戦争に多大な支援をしている国の人間としてこの映画を見るべきだと思う。
映画 : タイヨウのうた (感想編)
2006年 05月 11日 (木) 23:10 | 編集
taiyonouta.jpg

「タイヨウのうた」
監督 : 小泉徳宏
出演 : YUI , 塚本高史 , 麻木久仁子 , 岸谷五朗 他
( 2006 )

先日の予告どおり「タイヨウのうた」の試写会へ行って来た。予定よりも早く着きすぎて開場まで
30分あったのでその辺でブラブラしているといつの間にか行列が出来ててビックリした(笑)まぁ
その後すんなりと入場できたから良かったけど。で、見る前に空腹がきて、さらに眠気まで襲って
きたので、「あ、これ今日は最後まで見られないな」とか「集中できなくて、感動なんて出来ないか
もな」と思ってたんだけど・・・

泣いた つД`)

見事に泣いた。涙が頬を伝うのを4,5回感じた(笑)「泣かされた」んじゃなくて「泣いた」。これ重要。
ではなるべくネタバレを含まないように感想を述べようと思います。



思ったよりもずっとずっと良い映画だった。まず最初に思ったのは YUI の存在感の凄さ。スクリー
ンに始めて登場した瞬間に「ああ、これなら2時間埋められるな」と本気で思った。彼女の歌ってい
るときの存在感は色々なメディアを通じて感じていたのだが、スクリーンでもそれが発揮されてい
たので、彼女の持って生まれた才能を感じずにはいられなかった。やっぱり凄い、この人。当然の
ごとく、映画の中で歌っているときはさらに凄かった。オーラ出まくり。

もうひとつ良かったのは「死」に重点を置くのではなくて「生」に置いていたこと。「死ぬのが悲しいね
」っていう映画だったらお涙頂戴になって泣けないかもしれない。でもこの映画では死を知りつつも
懸命に生きていこうとする=歌っていこうとする、その意思に涙を流さずにはいられなかった。これ
はYUI自身の楽曲にも共通するテーマだと思う。実際にその意思を忠実に反映する曲「 Good-bye
Days 」が流れたときは、何故だか自然と涙が溢れてきた。これ買うわ、たぶん。

見る前の不安要素もうまく解決されていたように思う。その不安要素とはYUIの演技と、見る前に話
の内容が予測できたこと。まずYUIの演技だが、確かに拙さはあるもののこの映画に限って言えば
全く問題ないと思う。逆にその拙さから初恋のときの煩わしさや、恥ずかしさなどがうまく映し出され
ていた。また、他の俳優陣が上手く支えていたと思う。次に内容が予測できたことだが、みなさんお
分かりですね。僕みたいに泣いた人間がいるって言うことは、それでも全然OKって事ですよ(笑)

どうやらこの作品の監督は新人さんみたいで。それを知ってYUI起用をなるほど、と思った。何故な
ら今しか出来ないから。もしこれが売れた監督で有名女優を使って同じストーリーをやるなら観客
に別の意識が働いてしまう。でも今だから、少し拙い演出も、少し拙い演技も素直に許せてしまう。
どんな映画も正当な、厳しい評価を受けなければならないっていう人なら別だけど、そういう映画も
許せるっていう人なら、きっと楽しめると思う。また、この映画がちゃんと評価されれば監督もYUIも
もっと大きな存在になってしまうので、今後こういう見方はもう出来なくなると思う。そういう意味でも
今見ておくべき映画であることは間違いない。ものすごく、大きな起伏のある展開があるわけではな
いし、大作・名作と呼ばれる作品でもないと思うが、素朴で純粋な力作といえるものであると思う。

- 関連ページ -
タイヨウのうた公式HP
"Good-bye Days" PV
↑のPVは映画を見てない人なら映画を見たくなり、見た人なら泣きそうになるというこの上なく
卑怯なものです(笑)これ作ったスタッフグッジョブ。
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