Deep Impact
音楽全般を扱っています。主に邦楽、洋楽のディスクレビュー。たまに暴走に走ります。
最近聴いたアルバム08 Vol.01
2008年 03月 30日 (日) 04:28 | 編集
とりあえず困ったらこれです。毎度制作者には申し訳ないですが、簡潔レビュー08年度第一弾
です。順序も決めてません、ドウゾ。



" Ghosts I-IV " / Nine Inch Nails ( 2008 )

いやー、今回もあまりの早さに驚いた。まさかあのトレントさんが1年足らずでアルバムを出して
くるなんて。しかも36曲という膨大なインスト作品。そういえば初めてだったのね、完全インストは。
で、このインスト作品だけど最近の制作方法と、独特の美学が両立されていて、かなり聴き応え
のあるものになっている。具体的に言えば(あくまでもなんとくなく)エイフェックス・ツウィンやフェ
ネスを髣髴させるようなエレクトロニカ・サウンドとトレントらしいピアノや不穏な空気感を軸にした
世界観の融合。確立した意思やコンセプトは感じられないけれど、NINファンなら見逃してはいけ
ない作品、確実に。いや、本当はこういうの聴きたかったんだよね、みんな。


" Noface Butt 2 Eyes " / El-Malo ( 2008 )

エルマロも雑誌やネットで数多く目にしていても実際に音源を聴いたことはないっていうアーティ
ストのひとつだったのだけれど、試聴したら滅茶苦茶カッコよかったのでつい買ってしまった。イ
ンタビューやネットで掻き集めた情報によると「エルマロの音楽は、會田茂一が掻き鳴らすギタ
ーと柚木隆一郎が全身全霊を込めて打ち込むプログラミング・サウンドが、互いに拮抗し合った
り手を取り合ったりしながら、ぐちゃぐちゃに混じり合って生み出されている」らしい。そして最近
どうやら「丸くなった」らしい。これで丸くなったらなら昔はどれだけ尖ってたんだよっていうぐらい
音が鋭い。でも確かに音は尖っていてもメロディーはポップだし、ヴォーカルは柔らかい。そのバ
ランスが素晴らしいと思うので、たぶん過去作を遡ってもこればかり聴いちゃいそう。こういうのを
ミクスチャー・ロックと呼びたい、個人的には。最近聴いた中で一番「キタ」のはこのアルバムかな。


" Blade Runner Trilogy [25th Anniversary] " / Vangelis ( 2008 )

ブレード・ランナー再発祭りがサントラまで及んでくれて本当にありがたい(先走って昔の買わな
くて良かった)。で、25周年記念盤は既出のサントラのマスタリング・ディスクが1枚、未発表曲の
1枚、そして新音源で構成された1枚、計三枚の豪華盤。彼らの音楽がこの映画に貢献した部分
は多くて(リドリー・スコットも認めている)、映画の雰囲気を盛り上げると共に、音楽単体としても
完成されている。この壮大かつ切ないシンセ・サウンドはなかなか聴けない。今ならヒーリング・
ミュージックとか言われちゃいそうだけど、癒しだけではなくておどろおどろしい恐怖感というのが
根底にある気がする。じゃなきゃ自分が好きになるわけはない(自分は音楽の負の部分に惹か
れてしまうので)。さて、次のブレードランナー商品としては一刻も早くBlu-rayが欲しい。


" Turning Dragon " / Clark ( 2008 )

クラークさんが4つ打ちになった、という事前情報だけで長らく買うことを控えていた今作だけれ
ど、聴いてみたらえらい面白い音楽だった。昔の自分を殴ってやりたいぐらい。たしかにフロア
向きなバキバキな曲が多いものの、持ち味である繊細なサウンド・プロダクションも確かにされ
ていて、結果として「クラークの新境地」という絶賛方向に。やっぱり今のエレクトロ・シーンの
中では頭一つ飛びぬけているかもしれない・・・。恐らく彼に影響を与えているであろう、エイフ
ェックス・ツウィンの沈黙も関係あるかもだけど。でも疲れるんだ、このアルバム(笑)


" SILK " / 坂本龍一 ( 2007 )


" トニー滝谷 " / 坂本龍一

最近のYMO関連大ハマりのおかげで音楽の幅は広まったものの買いたいCDっていうのは大幅
に増えてしまって困った。で、とりあえず新しいのから遡っていこうって感じで軽い気持ちで買った
のだけど、やはりこの関連は凄い。この2枚が対照的で面白い。"Silk"は映画音楽らしいオーケ
ストラとピアノによるもので、ザ・坂本龍一。きっと世間の人が思う坂本龍一ってこういうのじゃな
いのかな。正直映像もないと評価しづらい。そしてもう一枚の"トニー滝谷"。大げさな表現は一
切無くピアノと無音の空間が支配していて、無音が適度な長さであるからこそ、ピアノの音が輝
くというか。もっといえば無音の中にも音があるような奇妙な音楽体験をさせてくれる。こっちは
逆に音楽が全てを物語っているような完成度。無論自分は後者の方が好きなのだけれど、どち
らも教授の才能が枯渇していないことを証明する程のものだと思う。
音楽日本
2008年 03月 22日 (土) 06:36 | 編集
musicjapan.jpg


皆さん今日の深夜に放送されていた「MUSIC JAPAN (Oversea)」はご覧になりましたでしょうか?
NHKGJ!としか言いようが無い充実ぶり。特集アーティストはマイケル・ジャクソン、レッドツェッペ
リン、アリシア・キーズ、ジャスティン・ティンバーレイク、セルジオ・メンデス、レディオヘッド、ステ
ィーヴ・ジャンセン(たぶん放送順)。まず最初の二組はスリラーの14分ノーカット版PVとカシミー
ルの9分のノーカットライヴ映像でした。これだけでも最早民放ではありえない贅沢な尺の使い方
ですが、他のアーティストもスタジオライヴやインタビューなどかなり充実。既出映像が多いのは
否めませんけど、洋楽をこれだけ地上波で流すとは!!そして何故にスティーヴ・ジャンセンが
NHKで!?(笑)いや、もちろん嬉しいですけどね。内容は自分が行ったコンサートの映像でした。
尺はかなり短く、画質もかなり低かったですが、良かったです。

そういえば最近良質な洋楽TV番組って減りましたよね。MTVとか見られないのでちょっと悲しい
です。まぁテレビあまり見ないですけど、って身も蓋も無い感じで終了。

MUSIC JAPAN 公式ページ
最近聴いた作品07 その参
2007年 09月 25日 (火) 08:27 | 編集
なんだか更新を怠っているうちに、買っている新作が新作では無くなっていくのですが(笑)
少しでもそれを抑えるためにコンパクトレビューをドウゾ。作ってくれたアーティストには失礼
ですが、結構さっくりいきます。アルファベット順で。

ash_tofi.jpg
" Twilight of the Innocents " / Ash

思ったより早く出た新作。しかもこれが結構良盤で驚き。でもシャーロットが居ないせいなのか
分からんけど、何となく物足りない。というかいい歳になってきてこのスタイル自体が限界なの
かもしれない、元々青春からスタートしたバンドだったしねぇ。タイトルもなんか青春を大人の視
点から懐古しているみたいだものねぇ。これからアルバムでのリリースはしないそうで、それは
どうなのかなぁ?と思っていたら、案の定非難轟々だったそうな。

kahimi_specialothers.jpg
" SPECIALOTHERS " / Kahimi Karie

客演モノ等を集めた言わば企画物。で、もちろんオリジナルのように統制はまったく取れてない
のだけど、カヒミ・カリィの色々な部分が見えて良いです。というか作曲者の。この人ってかなり
色々な人とコラボレーションしてるけど、やっぱり曲を作りたくなるぐらい魅力的なのだろうか。
すんごい好きだけど、正直そこまで才能に満ち溢れた人ではないと思うのだけど。その辺はやは
り実際に会った人でないと分からないものなのかな。楽曲的にはジャズっぽいのが好き。

mum_gogo.jpg
Go Go Smear The Poison Ivy / Mum

なぜか物凄く久しぶり感がするのは自分だけなのだろうか?で帰ってきたと思ったらなんと7人組
に。いつのまにか大所帯になったのね。音楽的にはいかにもアイスランドって感じの寒々とした音
像から、光が射したポップさというか吹っ切れ感というかそういうものが感じられて非常に気持ち良
い。聴いてて凄く楽しい気分になれるというか。でも音はいい感じに遊んでて、さすがと思ったり。
久しぶりにこういうエレクトロニカをちゃんと聴いた気がする。ジャケットも含め好きです(見よう
によってはちょっと怖いけど)。

samos_kafkahigh.jpg
" KAFKA HIGH " / the samos

最近良く働く、元SBKのSHIGEOの新バンドthe samos。moldという別プロジェクトがちょっと前に
出たばかりなのに、早くも新バンド。しかもメジャー、やる気出てきたのかね。で、このバンド、今
流行のニュー・レイヴっぽい音をうまーく料理してる。というかこの辺の音って元々SHIGEO大好き
なんじゃないの?まあ好きだからやってるんだろうけど、物真似じゃなくて随所に自分のセンスを
散りばめていくのは流石。音がチープでも繊細だし、声がセクシーで荒っぽいことにはならないし。
やっぱこの人の世界観が大好き。特にこのアルバム、後半が美しくてオススメ。

savathsavalas_goldenpollen.jpg
" Golden Pollen " / Savath & Savalas

スコット・ヘレンという男はどれだけ働けば気が済むのか分からん。だってまたプレフューズで新作
が出るんでしょ?というか出たのか。恐れ入りますわ。で、こっちは夏頃にでた別名義。スペインや
らキューバやら民族系生音主体のエレクトロニカ。フォークトロニカって言えばいいのかな。この人
ってプロジェクトにってコンセプトが明確だから聴きやすいよね。もちろんクオリティも高いし。その
中でも一番これが聴きやすいし、これが自分は一番好み。単純なようで、トラックが緻密で何回聴
いても飽きない。プレフューズはかなり神経尖らせて聴くけど、こっちはBGMにも出来るし。

tracythorn_outofthewoods.jpg
" Out of the Woods " / Tracey Thorn

「エヴリシング・バット・ザ・ガールのヴォーカリスト、トレイシー・ソーンが約25年ぶりとなるソロ・ア
ルバムを発表」って凄いな。自分前の時生まれてないじゃないか。そんなことはどうでも良いけど。
このアルバム、正直何度聴いても印象が薄い。全部どっかで聴いたことあるサウンドというか、無
難過ぎるというか。そしてマッシヴ・アタックの"Protection"並みの神々しさを感じる歌声がここには
ない(ただのマッシヴ好きですけど何か?)。あ、もちろんここまで書けば分かると思うけど、あの曲
の歌声はこの人ですよ。やっぱりマッシヴ関連だからといって何でもかんでも手に取るのは止め
たほうが良いのかも。
DAファン投票結果
2007年 07月 25日 (水) 13:42 | 編集
Dragon Ashベストアルバムのファン投票の結果が出ましたよ。

01. 陽はまたのぼりくりかえす
02. 百合の咲く場所で
03. Viva la revolution
04. Life goes on
05. Fantasista
06. 静かな日々の階段を
07. Let yourself go, Let myself go
08. 夢で逢えたら
09. Under Age's Song (Album Mix)
10. Canvas
11. morrow
12. Grateful Days feat. ACO, ZEEBRA
13. Ivory
14. Hot Cake
15. few lights till night
16. 花言葉
17. Deep Impact feat. Rappagariya
18. Iceman
19. Fever
20. crush the window

本当は50位まで発表されているのですがとりあえず、20位まで掲載。1位はこれですかー。
DAほど曲がバラバラだと全く予想できなかったんですが、これみて納得。やっぱりライヴ
で人気がある曲が上位に食い込んでいるみたいですね。しかしトップ3がシングル曲じゃない
というのがなんともDAらしい(笑)過去から現在幅広い曲がランクインしているが嬉しいです
ね。個人的にはCanvas , morrow , Ivoryの順位の高さに驚きですホントはもっと高くても
良いぐらいなんですけどね!

近日中にベストの収録曲が発表されるらしいですね。ジャケのほうが見たいですけど。

訂正:陽はまた〜はシングルでした、当たり前ですねすいません(笑)
売れた印象が無かったのでつい・・・(ぉぃ
最近聴いた新作 中編
2007年 06月 14日 (木) 21:45 | 編集
やはり最近色々な方面の音楽に手を伸ばしているためか、新作に割く時間が非常に少なくなって
いるのが現状。でも良い作品が沢山リリースされています。というわけで前回に引き続き、取り急ぎ
コンパクトなレビューをお送りいたしまする。アルファベット順でドウゾ。

bjork_volta.jpg
" Volta " / Bjork ( 2007 )

6thアルバム。「ビョークの新作」というと、なぜかものすごい壁が襲ってくるような感じがしてつい
身構えてしまう。やはりそれはトータルコンセプトの構成度、絶対的な歌の強さがあるからだろう。
今作では歌の強度はもちろん落ちていないものの、トータルコンセプトは過去の作品から比べれ
ば薄い。というか敢えてあまり考えないようにし、ビートを基本によりプリミティブな方向性へ行かせ
たかったのだろう。"ヴェスパタイン"の圧倒的な世界観が好きな自分としては少々残念なところで
もあるのだけれど、やはり彼女の嗅覚と歌はスゴイ。しかも、この多様なビートの跳ね方に負けて
ない、というよりむしろビートを取り込んで尚歌を響かせてくる。これは神秘的な方向へ進んでいた
過去2作よりも"ホモジェニック"期と比較できるかもしれない。だからといって原点回帰とも違うのだ
けれど。もっと今作には「ありのまま」のビョークが居る気がする。

digitalism_idealism.jpg
" Idealism " / Digitalism ( 2007 )

1stアルバム。本人達は意識してないかもしれないけれど、声の処理やシンプルな構成、そして邦
題の「デジタル主義」というものからダフト・パンクを連想せざるをえない。他にも良い意味でケミカ
ルとかアンダーワールドの良いとこ取りをしている印象。でも他の新人勢と頭一個分違うのはメロデ
ィを重視した作りと、かなり振り切ったロックっぽいダイナミズムがあるからだろう。特に"Pogo"は笑
っちゃうぐらいキラーチューン。まあぶっちゃけて言うと、そこまで個性も無いと思うし、自分自身どっ
ぷりハマることも無いだろうけど、こういうのが新人で出てくるって言うのはシーンにとって凄くいい
ことだと思う。あとドイツ出身なのねこの人たち。あんまりぽくないと思うのだけれどどうでしょう?

vladislavdelay_whistleblower.jpg
" Whistleblower " / Vladislav Delay ( 2007 )

フィンランド出身でLuomoやUusitaloなどの名義でも活躍する、Vladislav Delay(個人的にはこれ
が本命だと思ってる、というかこれしか持ってない)。色々な音楽を聴いていって、驚きや新鮮味が
無くなって来た頃、この人の2004年の作品"Demo(n) Tracks"を聴いて本当にぶったまげたこと
を今でもはっきり覚えている。ディープなダブサウンドの中に、無機質な金属的ノイズが入る、決し
てリラックスできない音響世界。出口の見えないトンネルのような、はたまたカオスの世界そのもの
を表現したかのような世界観。人を寄せ付けなそうなのだけれど、不思議と恍惚感を覚えて半ば中
毒的に聴いていた。今作でもしっかりとその世界は引き継いでいる。7曲で1時間を越える霧の中の
森のような音楽の中で、色々なものが浮かんでは消えていく。今こんなことを書いていて漠然と頭
に浮かんだのだけれど、「孤独」な音楽なのだろうと思う。というか孤独に寄り添える音楽か。何故、
朝目覚めて窓の外をボ〜と眺めながら聴くと一番嵌まるのかが分かった気がする。そんな気分を
感じる人は本当にオススメ。

↓で、これだけ新作ではないのですが、あまりにも良盤だったので紹介。

craigarmstrong_tsbu.jpg
" The Space Between Us " / Craig Armstrong ( 2002 )

マッシヴ・アタックのストリングアレンジや、多岐に渡る映画音楽などで知られる彼。その彼のデビ
ュー作。一曲目からマッシヴの"Weather Storm"の別アレンジ、リズ・フレイザーが参加している
など、マッシヴファンにはたまらない内容(かくいう自分も)。でも聴き込んでいくとそんなことは関係
ないぐらいこの音楽自体が素晴らしい。ピアノやストリングスや、また随所にエレクトロニックを織り
交ぜながら描くこの世のものとは思えない美しい世界。曲によってロマンティックだったり、どこか
寂しげな感じがしたり、風景が違って見えるのは映画音楽を主に制作してきた者の得意技なんだ
ろうか。うーん良すぎる、もう一回マッシヴと組まないかな。
ファイナル
2007年 05月 16日 (水) 09:43 | 編集
うぉ〜!!!またしてもDAのチケットを取り忘れてしもうた〜。
6/29のZepp Tokyo ファイナルですよ。3/15の渋谷AXでのライブにはなんとか行けたの
ですが、個人的には不完全燃焼なのでした。ものすごく楽しかったですけど。だから
ファイナルはなんとしても行きたかったのですが・・・そこで1枚譲ってくれる方、もしくは
一緒に行ける方を探しております。こんな寝過ごしたバカに愛の手を!(笑)
最近ハマった旧作 07年前編
2007年 05月 07日 (月) 07:13 | 編集
最近聴いた新作という記事で「今度は旧作編をおみまいします。」と書いてから早一ヶ月。
いやー時が経つのは早いものですねぇ(遠い目)。では旧作編ドウゾ。
例によってアルファベット順で。

bauhaus_itff.jpg
" In the Flat Field " / Bauhaus ( 1980 )

1stアルバム。久々にキター!と思った作品。なるほどこれがゴシック・ロックの始祖と呼ばれるの
ですな。まるで地獄の釜からこちらを嘲笑するかのようなヴォーカルに、子供が聴いたら泣き出し
そうなノイジーなギターが炸裂。非常に独特の暗黒世界を作り上げている。面白いのは全体的に
前のめりで攻撃的なのに、陶酔するような耽美な面も持ち合わせていること。さすがにこれ聴いて
目の周りを真っ黒く塗って、蝋燭立ててご飯食べようとは思わないけど(間違ったゴシック解釈?)
このドロドロギョワギョワ感はたまらん。敢えて書くけどラルク、マリリンマンソン、スマパンの「アド
ア」、プラシーボあたりが好きな人(って自分のことなのだけど)は、一刻も早くチェックしなさい。
あっでも、一曲目が"Double Dare"のやつを、ぜひ。この曲で始まるのとそうでないのは印象が
かなり違うので。暗黒ロック万歳!

ct_treasure.jpg
" Treasure " / Cocteau Twins ( 1984 )

3rdアルバム。ぶっちゃけて言うと、マッシヴ・アタックつながりで買ったのは否めないし("Tear-
drop"を歌っているエリザベス・フレイザーのバンドなのです)、一緒に買った他の作品もまだ聴き
こめてないのだが、この美しさには一発でやられたのでご紹介。シンセなどを用いた幻想的なサウ
ンドスケープも魅力だが、なんといってもこのアルバムの主役は「声」。リズの天使と呼ぶには力強
すぎる、まさに女神と呼ぶに相応しい神々しいヴォーカルが最高。なんだか声だけで天上へと舞っ
てしまいそう(実際は手を伸ばして天井に届くのが関の山だけど)。おそらくリアルタイムの人は逆
の発想だろうけど、やっぱりマッシヴって声を選ぶのが上手いわ。シャラ・ネルソン然り、シニード・
オコナー然り。朝にも夜にも聴けて凄くいい。他のも集めたいけど、多すぎてどれから手をつけて
いいかわからん。

hide_psyence.jpg
" PSYENCE " / hide ( 1996 )

2ndアルバム。hideと言ったらやっぱこれが最高傑作でしょう!と最近知った自分が早くもファン
気取り。あーやっぱり食わず嫌いはいけないと思う。ヴィジュアル系云々言っていないで、もっと早
く聴いていれば良かった。だってここまで楽しいアルバム、洋楽にも邦楽にも中々無いもの。ちょっ
と前にも書いたけどロック、インダストリアル、など様々な音楽性を日本人的な感性でポップに抽出
する、その能力が凄い。しかもおそらく意図的にやっているのだろうから、非常に頭がいい人、とい
うかバランス感覚が優れている人だと思う。そんな感じで気づいたら再生回数が凄いことになって
た。一番はピンクスパイダーだけど。生きてたら邦楽が結構面白いことになってたと思うなぁ・・・。

kills_nowow.jpg
" No Wow " / The Kills ( 2005 )

2ndアルバム。ホントに、ホントにすいません。こんなにカッコいいバンドだと思ってませんでした。
「ガレージ」や「ブルース」と聞いて、その辺の荒削りな酒煽っておんどりゃーバンドだと思ってまし
た。全国The Killsファンの皆様申し訳ない。まぁ荒削りっちゃ荒削りなんだけれど、もっと良い言
い方をすれば余計な贅肉が無い。しかもそれでロックとして成立しちゃってる。しかもW嬢とホテル
氏の掛け合いがものすごくクール。こんなロック姉ちゃんは友達には欲しくないが、ステージの上
なら最高にカッコいいだろうなぁ。個人的にはよく比較されるホワイト・ストライプスより好きかも。と
いうか正直言ってこういう荒削りなロックって苦手な部類なのだけど(何かって言うと音が積んであ
るからなぁ、自分が聴く音楽は)、唯一と言って良いほど気に入った。うーん、煙草が似合いそう。

mansun_six.jpg
" Six " / Mansun ( 1998 )

2ndアルバム。この次のアルバムの" Little Kix "を最初に買って、意外と普通だけど独特で好き
だなーと思っていたら、今作を聴いて驚愕。なんじゃこれは。トータル・コンセプト(老荘思想を取り
入れている)、複雑怪奇具合、ポップさ、ジャケットどれを取っても最高。これ傑作。どうやら彼らの
キャリアの中ではこのアルバム「だけ」がここまで吹っ飛んでいるそうで一体何が起きたの?と疑
いたくなるほど。それにしても何故自分はここまで耽美で、しかも決して明るくないものばかりに惹
かれてしまうのだろうか。現実逃避願望があるのかもしれないな。そういえばダンスミュージックだっ
てある意味逃避じゃないか。こんな自分、どうなのよ。でもここは開き直って、れっつとーひ!


他にはピンク・フロイドの良さがようやく分かってきたのと、ジョイ・ディヴィジョンが意外とアグレ
ッシヴで驚いたっていうことですかね。というわけでかなり軽めに書いてみました。ここまで
お読みいただいてありがとうございました。機会があればまたやります。
Countdown to Year Zero !!
2007年 04月 06日 (金) 00:39 | 編集


国内盤の発売日が2週間も延期というトラブルがあったけど(知ってたら予約しなかった)、日に
日に盛り上がっているナイン・インチ・ネイルズの新作"Year Zero"。そして発売二週間前(全米)
というこのタイミングでなんと全曲試聴が来た!試聴会以降、全曲がネット上にリークしていたけ
どまさか公式で全曲聴かせるとは。やっぱりリークは公式がやっていたんじゃないだろうか。トレ
ントさんは「リークしたら売れない」と言われ、怒ってわざとリークさせたという噂もあるし・・・。

まぁそんなことはさておいて。全曲試聴ですが、ワタクシ我慢しようと思ってたのだけど・・・

あっさり聴いてしまった。アハハハハ!!(・∀・)

やはり聴きたいものは一刻も早く聴きたい。我慢した方が良いに決まっているんだけど。
作品としてのレビューは圧縮音源ではなくCD音源をたっぷり聴いた上でやるつもりなので、
今回は簡単に全曲レビューというものをやってみよう。全曲レビューって苦手だけど(笑)

最近聴いた新作07年前編
2007年 04月 03日 (火) 01:28 | 編集
せっかく作品を届けてくれたアーティストの方々には不敬だとは十分承知していますが、
とりいそぎ、まとめレビューという形で最近聴いた新作をコンパクトにレビューしていきます。
以下アルファベット順でドウゾ。



" Pocket Symphony " / Air ( 2007 )

4thアルバム。相変わらず、いかにもフランス人っぽい内から出てくるお洒落な感じが漂うエレクト
ロニカ作品。それに今回はジャポネスク、つまり日本っぽさなんかもフューチャーしている(具体的
にいえば琴や三味線などの楽器の響きや全体に感じられる哀愁)。メロディーも抑え気味で、ヴォ
ーカル曲が多く、曲が川の流れの如くゆるやかに進むという、痒い所にキチッと手が届いている作
品。ゲストにジャーヴィス・コッカーという結構トンデモな人を呼んでいたりするのだが、それも言わ
れなければ気づかないほど、この流れ、音の方が気持ちいい。またナイジェル・ゴドリッチによる、
全ての音を意識的に響かせるような、空間を開始1秒で満たしていくような、そんなプロデュース
ワークも秀逸。生活の中に驚くほど自然に馴染んでいくアルバムです。


" Memory Man " / Aqualung ( 2007 )

3rdアルバム。今までアルバム単位で聴いたことが無く、ちゃんと作品として聴くのが今作が初め
てという自分が言うのは非常に恐れ多いがこの人の作品は間違いが無いと思う。どんな作風であ
れ、極上のメロディーがあるし、この世のものとは思えない美しい瞬間が舞い降りるからだ(近年
高木正勝とコラボレートした楽曲も素晴らしかった!)。今作も全体的にロック的な力強い演奏に
シフトしつつも、お馴染みの美しさは健在。これは本当に安心して聴いていいと思う。はっきり言っ
て、彼より遥かにブレイクしているジェームス・ブラントと比べると、彼の方がよっぽど良いのだけ
れど。ただ個人的にはコラボレーション作品などで見せていた感じが本家のアルバムでも見られ
たら嬉しいかな。ぜひ美しさの極限を見てみたい。


" HEIGHTS " / Eskju Divine ( 2006 )

2ndアルバム。スウェーデンのギターレス・スリーピースバンド(キーンと同じスタイルですね)。
ジャケットの飛翔する鳥に、一曲目が" Release Me "というタイトル。これが全てを語っている。
重層的に重ねられたコーラス、ストリングス、リズム隊の演奏が相まってかくも映し出される美し
い世界。それは爽やかで開放的でもあり、直情的で琴線を自動的に刺激する装置でもある。や
はりこういうのが出てくるのは北欧のような寒い国なのかなぁと一人で納得してしまった。長く寒
い冬があるからこそ人間味が出て暖かくなる、と三流小説のキメ台詞のような言葉さえ出てくる。
シガーロスやレディオヘッド好きにはぜひオススメ。


" Yours Truly Angry Mob " / Kaiser Chiefs ( 2007 )

2ndアルバム。自分は最初から彼らのブレイクには疑問を抱かずには居られなかった。そして今
作を聴いてもその疑問は消えない。そんなにブレイクするほど面白いですか?このバンド。あえて
言ってしまうけど、これは漂白剤で毒という名の汚れをしっかりと落としたブラーだ。つまりは骨抜き
ってこと。しかも「国民的バンド」という偽りの冠も被っているからたちが悪い。確かに曲は良いのは
認めるけど、こんなのがブレイクしているようではイギリスはいつまで経っても空騒ぎのスパイラル
に落ちていくのだ。投げやりな言葉は辛辣な批判精神をもってこそ成り立つ。小手先のひねくれ精
神では向かう先は地獄。これでこの後彼らがとんでもないバンドに化けたら、「お前の目は節穴」と
自分のことを大いに笑ってください。

rize_alterna.jpg
" ALTERNA " / RIZE ( 2007 )

5thアルバム。「いやーRIZE良いバンドになったなぁー」と前作のときも思ったが、今作もなかなか
凄い。特にリズム隊の成長が著しい。音が一気に太く、重くなったもの(だからこそピンクスパイダ
ーが様になったのだ、原曲を超えるとは別として)。内容的にはモダンヘヴィネス、ラップ、打ち込
みなどを融合したポジティブなロックサウンド。痛いところついてしまうとそれって7年ぐらい前に流
行ったサウンドで全く新しくないじゃんということだけど、このバンドの歴史を考えるとそれもアリか
なって。常に自分たちに正直に、だが正直だがゆえにバッシングも受けたバンドの船出に相応し
い作品。実はひそかに大傑作を作る日が来るのではないかと思っているバンドだったりする。

今度は旧作編をおみまいします。
Beck来日
2007年 03月 21日 (水) 16:28 | 編集
4/8 Zepp Tokyo、ベック来日公演のチケットを昨日取りました。発売されてからだいぶ経って
ます。なんでかというと、迷ってたからです。個人的な勝手な妄想でベックのライヴは盛り上がら
ない、というか想像以上のものを見せてくれないだろうと思っていました。ベックの良さはCDで十分
伝わると思っていたのです。でも色々な過去のレポを読んでみると、どうやらそういうことでは無さ
そうなので行くことにしました。意外とファンキーで、踊れる、リズム隊が良い、「ライヴに行かなけ
れば分からない」とまで書いてありましたよ。それが本当かどうかこの目で確かめてきます。作品
的には去年の年間ベストを見ても分かるとおり、かなりの高評価を与えていますので、行くとなった
らなったで楽しみです。番号は悪いが張り切っていくぞ!・・・前行く気無いけど。

というわけで今はベック予習に忙しいです。アルバム雰囲気でしか聴いてなかった('Д`;)
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