2009年
11月
04日
(水)
11:50 |
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" INVOICE " / The Samos
SBK、moldのSHIGEO(本バンドではJSDと名乗っている)ら4人からなる、国産エレクトロ・バン
ド―ザ・セイモスの2ndアルバム。まあ、これだけエレクトロ・ブームが続いている昨今だけに、
今作はまさに台風に飛び込むような気概を感じさせる。バキバキなサウンドに、のっけからダンサ
ブルな展開には否が応でもアガる。バンド形式であることに加えて、元々ロック畑の人が作るエレ
クトロだけにダイナミズムや攻撃性においてはかなり秀でているかなと。特にギターに導かれ展
開する"I'm Leaving"と(イントロで若干ヴァインズを思い出した)"Back 2 Back"は非常にキャッチ
ー。他にも、ニューウェイヴの色気を感じさせるものや、UKロック的なメランコリアを奏でるものもあ
ったりして、その何でもあり感が素晴らしい。フロア対応なのは間違いないが、普通にリスニング
作品としても聴けて、国産エレクトロ勢の中ではトップクラス(エレクトロ自体そこまで広く聴いて
いるわけでは無いけれども)。
正直SBKのカムバック作"Returns"よりずっと「らしい」と思う。むしろこっちのほうが本隊なんだ
ろうなぁ、今は。ブームの前からエレクトロにのめり込んで、ようやくそれが時代と合致した、そん
な充足と勢いを今作からは感じる。ただ、最近のSHIGEOは真面目に歌いすぎ(カッコつけすぎ)、
もっと茶目っ気たっぷりの彼を聴きたいという寂しさもあったりする。
★★★☆ ( 2009 )
- 関連記事 -
・" RETURNS " / SBK レビュー
・" KAFKA HIGH " / the samos レビュー
・" ischia " / mold レビュー
2009年
11月
02日
(月)
14:02 |
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" Twice Born Men " / Sweet Billy Pilgrim
2ndアルバム。タワー・レコードでデヴィッド・シルヴィアンの"Manafon"と同時展開されていた
のが偶然目に留まって手に取った、このスウィート・ビリー・ピルグリム。聴いてみたらああ成る程、
スティーヴ・ジャンセンのソロに参加していた「あの声」だった("Sleepyard")。デヴィッド・シルヴィ
アン一派との出会いは"Blemish"のリミックスからで、ナイン・ホーセスや前述のスティーヴ・ジャ
ンセンのソロなどへ参加。そして今作はシルヴィアンのレーベル−サマディ・サウンドからリリー
スとなる。
流石、デヴィッド・シルヴィアン、トーマス・フェイナーを擁するサマディ・サウンドからのリリース
となるだけあって、その声の持つ力が素晴らしい。低くて渋いという声質ではないが、独特のリズ
ムで語りかけるように歌うその様はまるで吟遊詩人のような味わいがある。だからといって今作
が「声の作品」かというとそうでもないのが面白い。歌声よりも主張しているのが、その豊潤な音
楽なのである(この点でシルヴィアン、フェイナーほど強烈なデカダンスを感じさせないのが、この
作品にとってはプラスに働いているような)。緻密な音の構築はまさに電子音楽/音響的で現代
的(またはイーノ的)であるのだが、同等かそれ以上に牧歌的な生音が鳴る。パーカッションやピ
アノなどもそうなのだが、目を引くのはバンジョーの音色。こういうサウンドにバンジョーって言うの
が意外な組み合わせで面白いと思うのだが、この音色がいい意味での間抜けさを醸していて良
い。この調和具合は言うなれば、「田舎トロニカ」か。
はっきり言って派手さは無いし、即効性というのも皆無。だけど、寝かしておくと後々になっても
何度でも味わえるようなワイン的アルバム。アルバムを聴き終わるころには一本の映画を見たよ
うな充足感で満たされる。こういう作品を何作品も世に出しているサマディ・サウンドは本当に
素晴らしいレーベル。
★★★★ ( 2009 )
-関連記事-
・"Manafon" / David Sylvian レビュー
・"The Opiates Revised" / Thomas Feiner & Anywhen レビュー
・Steve Jansen 来日公演レポート
2009年
11月
01日
(日)
06:55 |
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2009年10月の購入記録です。あくまでも備忘録。
新作
・" A Brief History of Love " / The Big Pink
・" Embrionic " / The Flaming Lips
・" The Greatest Hits - Do U I Ta Shi Ma Shi Te - Deluxe Fun Best "
/ Hoobastank
・" Brand New Eyes " / Paramore
・" Kamaal The Abstract " / Q-Tip
・" INVOICE " / The Samos
・" 空気人形 オリジナル・サウンドトラック " / world's end girlfriend
・" プリングミン " / プリングミン
・" eyja " / 原田知世
旧作
・" Into The Wild " / Eddie Vedder
・" Christmas On Mars " / The Flamig Lips
・" Performance and Cocktails " / Stereophonics ※
・" The Love Movement " / A Tribe Called Quest ※
ダウンロード
・" Splitting The Atom " / Massive Attack
DVD&Blu-ray
・" Live In Paris (Blu-ray) " / Mika
※は中古商品
音楽14点、映像1点。ビッグピンクはおススメ!非常に手堅い、巧いサウンドになっています。
フーバスのベストは衝動買いです。映像に関してはMikaのライヴBlu-ray、画質も音質も◎。
機会があったらレビューしますよ。
さて、今年もそろそろ総括に入ってくるんですかね?
新作
・" A Brief History of Love " / The Big Pink
・" Embrionic " / The Flaming Lips
・" The Greatest Hits - Do U I Ta Shi Ma Shi Te - Deluxe Fun Best "
/ Hoobastank
・" Brand New Eyes " / Paramore
・" Kamaal The Abstract " / Q-Tip
・" INVOICE " / The Samos
・" 空気人形 オリジナル・サウンドトラック " / world's end girlfriend
・" プリングミン " / プリングミン
・" eyja " / 原田知世
旧作
・" Into The Wild " / Eddie Vedder
・" Christmas On Mars " / The Flamig Lips
・" Performance and Cocktails " / Stereophonics ※
・" The Love Movement " / A Tribe Called Quest ※
ダウンロード
・" Splitting The Atom " / Massive Attack
DVD&Blu-ray
・" Live In Paris (Blu-ray) " / Mika
※は中古商品
音楽14点、映像1点。ビッグピンクはおススメ!非常に手堅い、巧いサウンドになっています。
フーバスのベストは衝動買いです。映像に関してはMikaのライヴBlu-ray、画質も音質も◎。
機会があったらレビューしますよ。
さて、今年もそろそろ総括に入ってくるんですかね?
2009年
10月
30日
(金)
12:19 |
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" No More Stories Are Told Today Sorry... " / Mew
デンマーク出身、ミューの5thアルバム(メジャー3枚目)。ひんやりしているけど暖かみのある
メロディー、シンセなどを用いた幻想的なサウンドスケープ。印象としては寒々しい風景の中の
家の明かりのような、厳しさの中にある優しさみたいなサウンドを奏で続けていて。決してメイン
ストリームでは無いんだけれども、一目を置く存在ではある。前作からベーシスト脱退を経ての
今作、以前の持ち味を残しつつも、今までとは違う着眼点を見出したものになっている。まずは
っきりと分かるのはリズム。いわゆるロック的なリズムからラップトップミュージックのようなリズ
ム(四つ打ちもある)への変化が面白くて、先行シングル"Introducing Palace Players"は新し
いミュー像を示した良曲に仕上がっていると思う。また、シンセの使い方なんかも、以前よりも
主張させていて、より幻想具合に磨きが掛かったのでは。
なかなか緻密でプログレ的ではあるのだが、ミューの良いところはあくまでもポップ・ソング集であ
ること。途中にインストナンバーを挟めたり、かなりポップなナンバーを挟めたり、流れも良い。今ま
でやや冗長な印象があった彼らの作品だが、今グッとリスナー・フレンドリーになったのではないだ
ろうか。とはいえ、その辺で生真面目さを感じたりして、いまいち突き抜けない印象があるのもまた
事実なのだが。もちろんこれからも期待のバンドであることは間違いないが、いまだ発展途上のバ
ンドであると思う(そしてそれがマイペース過ぎる)。
しかし、何故このバンドはここまで幻想に拘るんだろうな。北欧という、神話がある土地柄から
来るものなんだろうか。
★★★☆ ( 2009 )
2009年
10月
27日
(火)
01:09 |
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皆さまはご覧になりましたか?「U2ube」。これはU2が、10月25日のコンサートをYouTubeで無料
で完全ライブストリーミング。日本では26日の午後1時が開演時刻となりました。
再放送も含め一体世界で何人の人が見ていたのかは分かりませんが(何百万?何千万?
それとも億!?)、まあとにかくU2らしいドデカイ規模って言うことは間違いなし。自身のコンサ
ートを3Dで見せたことも初の試みで記憶に新しいですが、それにしてもプロモーションが上手
いバンド。今回もtwitterと連動して凄まじい宣伝になっているはず。
で、肝心の内容ですが、無料で見られたのが信じられないほど満足の行くもの。既にオーディエ
ンスショットでyoutubeには溢れかえっていたこの「360 Tour」ですが、やはりプロショットは格別。
音質、画質はまあ及第点という感じですが、臨場感という意味ではなかなか。とにかくセットが凄
すぎて(↑)、引きのショットではその大きさが分かります。あと、スクリーンの映像もなかなか効
果的で、メッセージ性の強い曲なんかは結構伝わったんじゃないでしょうか。
セットリストに関しては、常にU2を追いかけている自分としては大きなサプライズはありませんで
した。でも、やはり新曲+定番という一連の流れはいつ見ても良い。しかし名曲が多いバンドだな
ぁ。序盤の新曲群も素晴らしいし("Magnificent"は染みる!)、本編終了間際の怒涛の展開は
思わず目頭が熱くなるところ。でも"Pride"と"The Fly"は毎回やって欲しい(こういうの言うとキリ
が無いんですがね)。
問題点はツアー前半に比べるとボノのヴォーカルの迫力が随分と落ちていたこと。49歳という
年齢を考えると凄かったですがし、相変わらずのショーマンシップは流石なのですが、ヨーロッパ
のときはやべー!と思うほど声が出ていたので・・・。Vertigo Tourのシカゴよりは良かったです
けどね。どうやら今夜の公演をDVD化するつもりらしいですが、出来ればそれは全力で避けて
いただいて、絶好調の時にして欲しい(笑)
各方面で話題になっているようですし、今夜は大成功だったのでは?あとはとにかく来日を・・・
このセットじゃなくても良いので是非。理想は来年初頭。現実的には"Songs Of Ascent"が
リリースされた後かな?
U2 Live From The Rose Bowl
Set List
01. Breathe
02. Get on Your Boots
03. Magnificent
04. Mysterious Ways
05. Beautiful Day
06. I Still Haven't Found What I'm Looking For
07. Stuck In A Moment You Can't Get Out Of
08. No Line on the Horizon
09. Elevation
10. In A Little While
11. Unknown Caller
12. Until The End of the World
13. Unforgettable Fire
14. City of Blinding Lights
15. Vertigo
16. I'll Go Crazy If I Don't Go Crazy Tonight- Remix
17. Sunday Bloody Sunday
18. MLK
19. Walk On
20. One
21. Where The Streets Have No Name
-Encore-
22. Ultraviolet (Light My Way)
23. With or Without You
24. Moment of Surrender
-関連記事-
・"U23D"レビュー
・"No Line On The Horizon"レビュー
・"Under a Blood Red Sky (リマスター)"レビュー
2009年
10月
23日
(金)
19:22 |
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" Kamaal the Abstract " / Q-Tip
2002年に発売される予定だったものの、レーベルの判断でお蔵入りにされていた幻の2nd
アルバム。何故このタイミングでのリリースに至ったかは詳しく知らないけれども、やはり去年の
"The Renaissance"があっただろうか。現在もメイン・ストリームを席巻するHip-Hopシーンの中
で、その意味を問い、発展させていこうとする気概を感じる素晴らしい作品だった。そして、その
孤軍奮闘な作品が、ヒットした(全米初登場11位)。その背中を見てレーベル側も慌ててリリー
スに踏み切ったに違いない。
で、今作だけども今聴いても全く色褪せてないというか、新作なのにクラシックとすらいえる風
格が漂う。サンプリングを排除し、ジャズやロックなどの生演奏のみで構成されたトラックの上で、
独特のラップが冴え渡る。しかも演奏をネタとして扱ってない、逆に言えばバンド側もかなり気合
を入れて演奏していて、そのグルーヴ感が心地良い(敢えて演奏を長尺にしている曲もある)。
とはいえ、演奏にしてもラップにしても派手さは皆無で、ひたすらに渋〜い音。それがまたカッコ
良かったりする。これは「まったく新しいものを作りたかった」と本人が語るようにHip-Hopの域で
収まる作品では無いし、だからこそ他のジャンルのリスナーにもフレンドリーな作品だと思う。む
しろダブとかダウン・テンポとかが好きなリスナーこそ嵌る作品じゃないかな?ちなみに自分は
Hip-Hopに関しては、本当に浅い知識しか持ち合わせていない。
今でこそ、N.E.R.Dやマボロシのような生演奏Hip-Hopは市民権を得ているが、これが実際に
2002年にリリースされていたらどうなってたんだろう。確かに賛否両論は生んだだろうが、結果
的に音楽的評価は高まったんじゃないかなぁ。もしかしたらその道のパイオニアとして君臨して
いたかもしれないし・・・レーベルも勿体無いことしたもんだ。でもこうして正規盤がリリースされ
ただけでも十分としましょうか。
★★★★ ( 2009 )
2009年
10月
22日
(木)
04:59 |
編集

" Central Market " / Tyondai Braxton
突然だが、「面白い」という言葉を辞書で引いてみた。「興味をそそられて、心が引かれるさま。
興味深い。」、「つい笑いたくなるさま。こっけいだ。」、「心が晴れ晴れするさま。快く楽しい。」
まあ、他にもいくつか意味はあるのだが、共通して言えるのは日常からちょっとプラスされた
「おっ!」という感動のことだろう。「う〜んこれは面白いねぇ」という面白いも世の中には存在
するが、やはり真に面白いものというのは「お〜!面白れ〜!」だと思うのである。
2007年様々な絶賛を浴びたBattlesの頭脳=タイヨンダイ・ブラクストンが放つ2ndアルバム
はまさに面白いものになっている。バトルスがバンドらしい躍動を体現していたが(特にドラム
がね)、今回表現しているのはポップミューズックとしての躍動。今作はストラヴィンスキーの音
楽にインスピレーションを受けて制作されていると言っている通り、クラシックな趣があって、オー
ケストラも全編に導入。しかし、それだけに留まらず、彼らしい、ハードコア、エレクトロニカ、フリ
ー・ジャズなどの要素もふんだんに盛り込まれている。それらが融合というよりは凝縮されてい
て、かなり高次元なハイブリッド音楽に。そして何より凄いのは、この音楽が、闇鍋の如く結局
はどんな味かは分からないという難解なものではなく、往年のディズニー映画のように奔放で
面白おかしく味わえるところ。実際はかなり複雑な音楽なのに、ここまで聴きやすいっていうの
はなんなんだろう。究極的な願望だが、今作を5.1chで聴いたら楽しすぎてぶっ飛んでしまいそ
うだ。
正直最初はバンドとしてのバトルスの音が好きで今作をそこまで好きになれなかった。クラシ
ックという表層の部分で難解な音楽と決め付けていたのだ。だが、今となってはむしろ本隊より
も聴き込んでいるし、聴くたびに発見がある。The Dirty Projectorsもそうだけど、自由奔放かつ
聴きやすいって言うのがこのディケイドの終わりになって出てくるって言うのは嬉しいねぇ。
★★★★☆ ( 2009 )



